アドビは、「Adobe Firefly」のジェネレーティブAI機能を、「Adobe Photoshop」のデザインワークフローに直接統合した「ジェネレーティブ塗りつぶし(英語名:Generative Fill)」を発表した。
「ジェネレーティブ塗りつぶし」は、簡単なテキストプロンプトを使って、ほんの数秒で非破壊的に画像へコンテンツを追加、拡張、削除することができるツールで、例えば、下の画像の道路の中央部分を選択し、「Yellow road lines」と入力することで、道路の中央に黄色のラインを追加することができる。
また、下の画像のようにタイヤ痕を消すことも可能。削除するオブジェクトを選択し、「生成」をクリックした後、テキスト入力するプロンプトボックスを空白のままにすることで、画像の雰囲気に合わせて選択範囲を塗りつぶすことができる。
さらに、画像の拡張も簡単に行なうことができる。画像のカンバスを拡張した後、空白の領域を選択し、プロンプトを使用しないで「ジェネレーティブ塗りつぶし」を適用すると、画像の雰囲気に応じた拡張が作成されるのだ。
↑元の画像からタイヤ痕を消し、道路に黄色のラインを追加。さらに、画像を拡張した画像。
「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能は、Adobe Photoshopデスクトップ版のベータ版アプリに搭載。すでに、ベータ版の提供は開始されており、2023年後半には一般公開される予定。また、Adobe Firefly(ベータ版)の単独モジュールとしても提供が開始されている。なお、「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能の日本語入力は後日対応する予定とのことだ。
このほか、Photoshopデスクトップ版(バージョン 24.5)に、「調整プリセット」、「コンテキストタスクバー」、「削除ツール」、「強化されたグラデーション」といった新機能を追加したことも発表。これらにより、ユーザーは時間を節約しながら複雑な編集やユニークなデザインの作成を実現することができる。
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構成/立原尚子