小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

【最新ビジネス図解】アスリートの知見を活かしたウェルネスブランドTENTIALのD2Cビジネス

2023.05.30

最新ビジネスやマーケティングに詳しい方なら、「D2C」のモデルに注目しているだろう。デジタルを活用し、新しいビジネスをうみだしているトレンドで、ビジネスパーソンから注目を集めるウェルネスカンパニーTENTIALもそのひとつ。広報の吉本慎之介氏に、ここまでの成長の歩みを聞いた。

TENTIALは、機能性アパレルを提供するウェルネスブランド。インソールやサンダル(FOOT)、リカバリーウェアや枕、マットレスなどの寝具(SLEEP)、ワークウェアやインナーウェア(WORK)という3つの領域で、商品開発からオンライン/オフラインの販売までを一貫している。

創業者の中西裕太郎氏をはじめ、元アスリートが集まる同社の事業は、スポーツのノウハウ記事やアイテム解説を発信するスポーツメディアから始まった。その後、スポーツの知見とアスリートとのパイプを活かし、メーカーとして「日常生活のコンディショニング」のためのカテゴリを確立したのが、ビジネスのキモだ。最初に開発したのは、足元から姿勢を改善するインソールだ。

アスリートは、競技のパフォーマンスを上げるために、専用のインソールを使うが、本来競技以外の時間のほうが長い。そこで、特許技術で足裏を支えることで姿勢を正し、身体の歪みと、そのための不調を改善する「普段使いのインソール」を作ると、アスリートたちに支持された。

この商品は、腰痛・肩こりなどの悩みを抱える一般消費者のニーズにも合致する。特に仕事のパフォーマンスを求める中堅以上のビジネスパーソンが顧客となり、市場が広がった。

インソールに続いてリリースしたリカバリーウェア「BAKUNE」シリーズは、2年3ヶ月で20万枚を販売するヒット商品に。独自の機能繊維が遠赤外線を輻射し、血流を改善、寝ている間に筋肉のハリ・コリをほぐし、肉体的な疲労感を軽減するという。

上下セット(長袖/ロングパンツ)で1万9800円〜と、部屋着としては決して安くない価格。それでも売れたという実績が、ウェルネス市場の可能性を端的に示しているように見える。

寝具やワークウェア、入浴剤などにも進出する同社は、今後も「できることは、まだまだある(同社広報・吉本慎之介氏)」と、あくまで意欲的だ。

D2Cを徹底した開発とマーケティング

「病気やケガ以前の身体の不調を解消したい」「コンディションを整え仕事や趣味のパフォーマンスを上げたい」。多くの人が抱えているニーズに、これまでにないアプローチで対応するTENTIAL。今でこそ、メディアで取り上げられる機会が増え、3月に10億円の資金調達を実施するなどビジネスの期待も大きいが、当初はまったくそうではなかった。

第一弾の「普段使いのインソール」は、必要性を理解してもらうのに時間がかかったという。ライバルもいないけれど、お金も、市場もない状態からのスタート。ただ、メーカーとユーザーが、主にオンラインで直接取引するD2Cのモデルに、同社はうまく適応してきた。

ひとつは、機能性アパレルという商材。ユーザーが買うのはデザインではなく、コンディショニングの機能だから、必ずしも現物を見る必要がない。オンラインでも、きっちりエビデンスを示すなど、コンテンツを充実させれば売れる。

次に、ニーズに応じた製造開発。同社は、直接ユーザーからの感想や要望を受けられる利点を活かし、こまめにマイナーチェンジを繰り返している。

しかも、身体の状態に敏感なアスリートから、的を射たフィードバックが得られるのは大きい。「ユーザーの声は全社に共有され、速いスピードで商品が改善される」と、吉本氏は自信を見せる。

最後に、地道なデジタルマーケティング。同社は今でも、新規顧客の9割をデジタル広告経由から獲得している。

デジタルマーケティングは、広告の画像やコピーをこまめに変えたり、ターゲットとその行動を分析したりと、地道な作業がキモ。裏返せば、コツコツ改善を積み重ねれば、限られた資金で成果が得られる。

「泥臭い運用(吉本氏)」は、アスリートがコツコツと重ねる日々の努力に似ている。

特に「特別なことは何もしていない」という吉本氏の言葉が、凡事徹底の凄みを感じさせる。D2Cのお手本のようなビジネスは、特に資本に限りがあるベンチャー、中小企業にとって、ビジネス思考のよいヒントになる。

TENTIAL ONLINE STORE

コーポレートサイト

取材・文/ソルバ!
人や企業の課題解決ストーリーを図解、インフォグラフィックで、わかりやすく伝えるプロジェクト。ビジネスの大小にかかわらず、仕事脳を刺激するビジネスアイデアをお届けします。 
https://solver-story.com/

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。