5月21日、ヤマハ発動機、産業技術総合研究所(以下、産総研)、三菱電機、ソリトンシステムズ(以下、ソリトン)により開発を行った自動運転車が、永平寺町(福井県)で国内初のレベル4自動運転移動サービスを開始した。また、これに先立ち同日、サービス開始の式典が開催された。
今回の開発では、産総研が幹事機関となり、永平寺町(福井県)にて、“レベル4自動運転移動サービス”実現を目指した自動運転車の実証実験を進めてきた。
ヤマハは車両提供・車両制御に関連する各種技術・管制システムを、三菱電機が各種センサーを含む車両制御システムを、ソリトンが遠隔監視システムとその通信を担当している。
車両は、道路に埋設された電磁誘導線を読み取るとともに、各種センサーなどで周囲の環境を認識して自動運行し、オペレーターによって遠隔監視される。
このサービスでは、公道における特定条件範囲内で、「永平寺参ろーど(全長約8km)」内の”荒谷~志比区間(約2km)”を走行する。
なお、今回の取り組みは、経済産業省と国土交通省が連携し、先進モビリティサービスの実現・普及に向けて、研究開発、実証実験、社会実装まで一貫した取り組みを行う「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト(RoAD to the L4)」の一環となる。
ヤマハは、2022年2月発表の中期経営計画(2022~2024年)において、新規事業と成長事業を戦略事業領域と位置づけ、将来のコア事業に育てるための経営資源を積極的に配分するポートフォリオマネジメントを進めている。
その新規事業のひとつとして、公共交通機関にアクセスできない地域の移動課題の解決を目指している。
関連情報:https://global.yamaha-motor.com/jp/
構成/土屋嘉久