ゼネラルモーターズ(GM)ジャパンは、コルベット史上初のミッドシップレイアウトを採用した「シボレー コルベット」の高性能スペシャルモデルとして、レーシングカー「C8.R」をベースに開発された「シボレー コルベット Z06」を発表した。
日本仕様は右ハンドル採用
コルベット初の右ハンドル車として好評を得ている現行モデルと同様に、新型「コルベット Z06」も右ハンドルでの導入となる。今回発表する日本導入モデルは、力強さを強調するブラックのボディカラーと、洗練された印象を与えるアドレナリンレッドのインテリアカラーを採用。
予定価格(税込)は25,000,000円。販売台数が僅少のため抽選販売を予定しており、正式な販売台数や抽選方法については、改めて今夏に発表するとしている。
新型5.5リッター DOHC V型8気筒エンジン「LT6」を搭載
新型「コルベット Z06」はサーキット走行を前提としたパフォーマンスモデルとして設計・開発され、エンジンレスポンスと走行性能は、魅力的なドライビングエクスペリエンスを提供するための最重要課題として挙げられた。
そしてその心臓部には、市販V8自然吸気エンジンとしては最高の出力を誇る(北米仕様)、新型5.5リッター DOHC V型8気筒エンジン「LT6」が搭載され、最もパワフルな「コルベット Z06」となった。
軽量なフラットプレーンクランクシャフトを採用し、高回転まで回すことで475kW/646PS(日本仕様)という並みはずれたパワーを実現。8,600rpmのレッドゾーン、フルレーシングスタイルのドライサンプオイルシステム、入念にチューニングされた吸気/排気システム、独特のエンジンサウンドなど、サーキット走行に特化した性能のあらゆる面を補完するように設計され、全く新しいエモーショナルなキャラクターを放つ。「LT6」と同時に開発された「LT6R」が、2019年からレーシングカー「コルベットC8.R」に搭載されており、耐久ロードレースの厳しさによってエンジンの性能と耐久性に磨きをかけている。
レースで得られた知見と経験を具現化
「コルベット Z06」の性能は、ミッドエンジンの第8世代「コルベット」(C8)をベースに、共通シャシー、類似したエンジン構造とデザインを有するレーシングカー「C8.R」からの知見と経験が、細部に生かされている。
さらに全幅を「コルベット クーペ」よりも85mm拡大(日本仕様)し、345mm幅のワイドリアタイヤを装備。左右2つのラジエーターに空気を送り込むサイドエアベントからのエアフローも増大させ、「コルベットZ06」専用に開発されたフロントフェイシアからは3つのフロントラジエーターに効率的に空気を配分し、冷却性能を飛躍的に向上させている。
また、レーストラック高速走行時の安定性とコーナリング性能を向上させるため、調整可能なウィッカービルを備えた、ユニークかつ再構成可能なリアスポイラーを標準装備。
ダウンフォースが大幅に増大し、時速186マイル(約300km/h)で362ポンド(約164kg)の性能向上を実現した。装着されているフロント20インチ、リア21インチの「スパイダー・デザイン」(ブラック)鍛造アルミホイールはコルベット市販モデルで最大となり、「コルベット Z06」を特徴づけるひとつとなる。
高いパフォーマンス特性を発揮するために施されたチューニングとして、マグネティック・セレクティブ・ライド・コントロール4.0や、フロント14.6インチ径(370mm)/ リア15インチ径(380mm)のブレンボ製ブレーキローターの標準装備が挙げられる。
フロントキャリパーのピストン数は、コルベットの4ポットに対し、Z06は6ポットとなっており、これにより、ブレーキ性能が向上し、より高いサーキット性能を実現することが可能となった。