持ち家を検討している人の中には、割高な新築住宅よりも、中古住宅に惹かれるという人も多いはず。しかし、いざ購入を真剣に考えてみると、「設備の不具合はないか」「隠れた欠陥があるのではないか」など、何かと不安材料が浮かび上がってくるものだ。
不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」はこのほど、全国の中古マンション購入者317人、中古一戸建て購入者315人の計632人を対象に「中古住宅に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。
購入前の不安は中古マンション「設備が古そう」、中古一戸建て「隠れた欠陥がありそう」
中古マンション購入者が抱えていた不安のTOP3は、「設備が古そう」(31.9%)、「家に隠れた欠陥がありそう」(24.9%)、「後から管理費や修繕積立金が上がりそう」(24.0%)となった。
一方、中古一戸建て購入者は、「家に隠れた欠陥がありそう」(42.2%)、「設備が古そう」(38.4%)、「メンテナンスが大変そう」(29.8%)となった。中古一戸建ての方が中古マンションに比べて回答割合の高い項目が多く、不安が大きかったことがうかがえる。
購入後、「設備の故障」や「ご近所付き合い」などで不安が薄まる。一方でお金周りなど拭えない不安も
購入前、不安に思っていたことに対し、購入後の印象の変化を尋ねたところ、中古マンションでは「設備が壊れていそう」「設備が古そう」「家に隠れた欠陥がありそう」「断熱性や省エネ性が低そう」といった設備や性能に対して「今は不安を感じない(今は不安を感じない、今はあまり不安を感じない計)」という回答が5割を超えている。
また、「近隣とのトラブルがありそう」「既にご近所付き合いがある中に入りにくそう」と、ご近所付き合いに不安を抱えていた人でも、住んでみると不安を感じなくなるケースが上回った。
しかし依然、不安の残る項目もある。中古マンションでは「後から管理費や修繕積立金が上がりそう」と思っていた人において、購入後も「不安を感じる(今も不安を感じる、今もやや不安を感じる計)」との回答が76.3%に上った。
一方の一戸建てにおいても「補助金や控除が少なそう」において、「不安を感じる」という回答が72.5%となり、金銭面の不安は購入後もなかなか払拭できていないようだ。