複雑な情報を整理し、そこから推論や提案を行なうのはChatGPTの得意技だ。世界の動きなどの情報を入力すれば、伸びる業界や企業を提案してくれる。うまく活用して、資産運用に役立てよう。
「儲かる企業株」について直接質問するのはダメ
DIME ChatGPTにどのような情報を読み込ませたらいいですか?
ぽんちよ 例えば「日本銀行の金融緩和維持で経済情勢はどう変わりますか?」など、気になるニュースは試しにドンドン入れてみましょう。ただしロシア・ウクライナ情勢のように、2021年10月以降に新しく生まれた情報の場合、詳細を含めて提示すると、回答の精度は高くなるでしょう。
DIME オススメの業種に関連した企業の情報はどの程度信用していいでしょうか?
ぽんちよ 金融や自動車のように市場規模の大きい分野であれば、高い精度で具体的な企業まで提案可能です。一方、マイナーな分野はあまり強くありません。また、2021年9月までの情報を元にしていることにも注意しましょう。
DIME ETFや投資信託をChatGPTに聞くことはできますか?
ぽんちよ ウソの情報を提示してくることがあるので注意が必要! 最終的に購入する商品に関しては、自分の目でチェックすることを推奨します。
DIME 「儲かる企業株」について直接質問するのはダメでしょうか?
ぽんちよ そのような質問をしても、「未来の予測はできない」などと回答されます。おそらく機能制限が加えられているのでしょう。残念ながら「質問するだけで一攫千金」は現状難しいといえます。しかし今後のアップデートで、証券会社が行なっているスクリーニング機能のようなものが追加される可能性はあります。そうなれば、質問して今後伸びそうな企業株を教えてもらえるかもしれません。
投資家YouTuber
ぽんちよさん
2019年よりYouTube活動を開始し、チャンネル登録者数は37万人(4月末現在)。書籍2冊を出版。最近マラソンにハマっており、サブ3を達成。
ぽんちよさんが投資株を調査するフロー
まずは最新のニュースの概要を伝えたうえで、どのような経済情勢になるかを質問する。すると、いくつかの予測を出してくれる。その中から気になったトピックを選び、その情勢で伸びる分野を聞く。答えが「自動車分野」のように幅が広い場合は、その中で特に伸びるカテゴリーや企業名を追加して質問しよう。
使いこなしポイント〈1〉関連企業・競合他社を追加調査
狙い目の投資先企業を見つけたら、関連する企業や競合他社について、あわせてChatGPTに質問してみよう。条件に沿った企業を複数提示してくれる。自分が知らなかった企業について新しく知るきっかけになるし、実は提示された競合他社のほうが現在伸びている、なんてこともありえる。ただし、現在の企業情報はChatGPTには分からないため、自分で検索して比較しなければならない。
リストアップした関連企業は、それぞれ概要が併記されている。競合している部分や、それ以外の強みも書かれているため、比較する際の参考にするといいだろう。
使いこなしポイント〈2〉海外企業の情報でも簡単にリサーチ可能!
海外企業の情報は、英語など外国語で記載された情報のほうが圧倒的に多い。それらのニュースを自分で探し、中身を翻訳して情報を精査するという作業はかなり骨が折れる。しかしChatGPTであれば、海外の情報をあらかじめ翻訳したうえで、要点をまとめた情報として出力してくれる。翻訳も可能なので、最新のニュースの原文を読み込ませて、要点をまとめてもらうといった使い方もできる。
興味のある海外企業について、企業情報や強み・弱みとの分析など色々聞いてみるといいだろう。気になる分野の主要企業をリストアップしてもらうといった使い方もできる。
JUDGE
○ 経済動向などを解説してもらう〝ブレーン役〟としては最適
具体的な企業株をChatGPTが買ったほうがいいとオススメすることはない。購入すべき企業を判断するため、必要な情報を代わりに整理してもらう〝秘書〟として運用するのがベター。与えられた情報を元に購入する株は自分で判断しよう。
× 最新の情報だけは自分で仕入れる必要あり
ChatGPTの情報源はあくまで2021年9月まで。最新の情報をもとに判断したい場合は、その情報をあらかじめChatGPTに読み込ませる必要がある。ある程度の頻度で誤情報を含んでいることもあるため、ファクトチェックは必須だ。
取材・文/桑元康平 イラスト/えなみかなお
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取材・文/DIME編集部