日本の5月は自動車税の季節である。
しかし、毎年5月31日にTwitterを覗いてみると「自動車税払い忘れた」というようなつぶやきをよく見かける。或いは仕事で忙しく、自動車税に構っていられる余裕などまったくなかった……という人もいるに違いない。
が、現代では「忙しいから納付し忘れた」というのは言い訳にすらならないらしい。今やキャッシュレス決済が確立し、地球上のどこにいようと自動車税くらいはすぐに納付できるはずなのだから。
そう、地球上どこにいても。
というわけで今年は、海外で自動車税を納付しようと思う。
インドネシアの古都にて
ここはインドネシアの古都ジョグジャカルタ。筆者の愛する都市である。
ソスロウィジャヤン通りから分かれるガン2のロスメン(行商人宿)が、筆者の定宿。しかし、ここを訪れるのは3年ぶりだ。パンデミックの間は、ジョグジャカルタも観光どころではなかったとのこと。
この3年で、日本もインドネシアも大きく変化した。どちらもキャッシュレス決済が急速に普及し、そうした面での生活水準は大幅に向上した。もちろんこれは、喜ばしい出来事である。
が、ここで敢えてヘソを曲げた見方をすれば「納税の可否に現在地が言い訳にならない」ということでもある。「今月は海外出張で忙しいから、自動車税を納付することはできない」とは言えない。「納付書を現地へ持っていって、スマホで決済すればいいでしょ?」と返されてしまうのが現代だ。
というわけで、筆者の軽自動車税の納付書は現在ガン2のロスメンにある。
筆者は6月までインドネシアに滞在する予定だから、日本のコンビニに納付書を持っていく……ということは不可能。ここはau PAYを使ってみる。
残高は300円もない。ぐおっ! こ、今月はいささか使い過ぎたか……? 仕方ない、ここは通信料金と合算の「auかんたん決済」で1万円チャージ。現在の筆者は400ccと250ccのバイクしか持っていないから、これで何とか事足りる。
納付書に記載のバーコードをスマホのカメラで読み取れば、「静岡市 地方税」という画面が出てくる。下に「スワイプしてお支払する」というのがあるから、それを左から右に動かせば決済完了。
か、簡単過ぎる! えっ、ちょっとマジ?
ここは日本じゃなくてインドネシアだぞ!?