『白耳義』はヨーロッパのある国の漢字表記ですが、何と読むのか分からない人もいるのではないでしょうか?正しい読み方を、国名や国旗の由来と併せて紹介します。白耳義の基本情報や文化、観光スポットなどについても確認し、知識を深めましょう。
白耳義の読み方は?
国名と聞いても、『白耳義』がどの国のことを指すのか想像もつかないという人は少なくありません。まずは、何と読むのか確認しましょう。
正しい読みは「ベルギー」
白耳義の正しい読み方は『ベルギー』で、『米』や『英』のような1文字での略称は『白』です。日本でベルギーという国名が使われるようになったのは、オランダ語が由来と考えられています。
江戸時代に来航したオランダ人商人が、ベルギーのことをオランダ語で『ベルヒエ』と呼んでおり、それを漢字に当てはめたというのが通説です。当て字であるため、漢字そのものに意味はありません。
白耳義の国名、国旗の由来も紹介
ベルギーの国名には、どのような由来があるのでしょうか?また、国のシンボルである国旗は、その国の歴史や特徴が反映されているケースが珍しくありません。ベルギーの国旗には、どのような意味があるのか紹介します。
国名の由来は諸説ある
ベルギーの国名は、『ベルガエ族の国』という意味を持つ『ベルギガ』が由来とされていますが、語源については諸説あります。ゴール語の『belgoe(戦士)』やケルト語の『bol(沼地)』と『gai(森林)』などです。
ゴール語はケルト語派に属し、北イタリアやフランスのガリア地方で使われていたため、ガリア語とも呼ばれています。5世紀頃にはラテン語が優位になり、滅びたと考えられています。
ケルト語派はインドヨーロッパ語族の一つで、ヨーロッパ各地で使われていた言語です。ゴール語と同じく、5世紀頃にはラテン語に吸収され消滅したとされています。
フランス国旗を手本とした3色
ベルギーの国旗は黒・黄・赤の3色旗です。フランス革命に奮い立たされ独立運動につながったことへの敬意の意味を込めて、フランスの国旗を参考にしたといわれています。
黒・黄・赤の配色は、ブラバント公国の紋章が由来です。黒地に赤い舌を出した黄色いライオンが描かれた紋章で、黒は力、黄は充実、赤は勝利を意味しているとされています。
もともと使われていた旗は3色の横しま模様でしたが、1830年にオランダから独立した際に、現在の縦しま模様に変わりました。
白耳義はどんな国?
ベルギーに対して、どのような印象があるでしょうか?ベルギーをよく知らないという人は、紹介する基本情報や文化、観光スポットなどを確認しましょう。
白耳義の基本情報
ベルギーはヨーロッパ西部に位置し、フランス・オランダ・ドイツ・ルクセンブルクと隣接しています。正式名称は『ベルギー王国』で、首都は『ブリュッセル』です。
日本の約1/12の国土に、約1,152万人が暮らしています。主な宗教はキリスト教(カトリック)です。近年は、移民が増加したことにより、イスラム教徒も増えています。
複数言語国家で、オランダ語(フラマン語)・フランス語(ワロン語)・ドイツ語などが使われています。
チョコレートやビールで有名
世界的に名が知れている『ゴディバ』など、ベルギーはチョコレートで有名です。年間のチョコレートの消費量は、日本人の約4倍といわれています。
またベルギーには、長い歴史を持つ地ビールの醸造所が数多くあり、多種多様なビールを楽しめます。その数は800~1,500種類といわれており、ビール大国です。
フランス料理の影響を受けた、美食の国としても知られています。牛肉をベルギービールでじっくり煮込んだ郷土料理『カルボナードフラマンド』や、ベルギービールで蒸した『ムール貝のビール蒸し』が有名です。
アートや建築も魅力
超現実主義と訳される芸術『シュルレアリスム』を代表する画家の1人が、ベルギー出身の『ルネ・マグリット』です。夜の景色の後ろに昼の景色が描かれているなど、非現実的な光景を描き、人々を魅了してきました。
そのほかにもベルギーでは、ポール・デルヴォーやジェームズ・アンソールなど、才能ある画家が誕生しています。
また、ベルギーには『アール・ヌーヴォー』様式の建築物が多数あるのも特徴です。アール・ヌーヴォー建築の父と呼ばれている『ヴィクトール・オルタ』が手掛けた建築の一部は、『建築家ヴィクトール・オルタの主な都市邸宅群』として、世界遺産に登録されています。
白耳義の観光スポット
首都ブリュッセルの代表的な観光スポットは、中心部にある『グラン・プラス』です。広大な広場で、周辺には王の家(市立博物館)や市庁舎など歴史的建造物が集まっています。
水の都と呼ばれている『ブルージュ』は、運河が流れる美しい街並みが魅力の観光スポットです。中でも世界遺産に登録されている『ブルージュ歴史地区』は、中世ヨーロッパの雰囲気を残した見どころの一つです。
オランダとの国境付近にあるアントワープにも、多くの観光客が足を運んでいます。世界一美しい駅と称されている『アントワープ中央駅』や、約170年かけて完成した『聖母大聖堂(ノートルダム大聖堂)』などが有名です。
構成/編集部