eスポーツの人気が年々高まっている。数多くの人気ゲームが誕生するなかでも『League of Legends (略称:LoL)』は、全世界にプレイヤーが1億人以上存在するとも言われ、世界で一番プレイ人口の多いゲームとしても有名だ。LoLは、MOBAと呼ばれるゲームジャンルに属し、同様のMOBA系オンラインゲームに近年注目が高まりつつある。
そこで本記事では、eスポーツやオンラインゲームの世界で使われる専門用語「MOBA」の特徴をはじめ、日本人がMOBAを難しいと感じる理由や、対戦を楽しむために必要なことを紹介していく。この機会に、MOBAの魅力や他のジャンルとの違いについてチェックしておこう。
ゲームのジャンルを表すMOBAとは?
まずはMOBAの特徴を解説していく。他のゲームジャンルでは味わえない魅力をチェックしておこう。
そもそもMOBAとは?
「MOBA」とは、ゲームのジャンルを表す「Multiplayer Online Battle Arena」の略称で、味方と協力して、敵陣地を破壊することを目的とした戦略性の高い頭脳ゲームのこと。オンラインゲームが本格的に流行し始めた2000年代に生まれた比較的新しいジャンルで、同時に処理する情報量の多さが特徴的な戦略ゲームジャンルRTS(Real Time Strategy)をもとに開発されたとされている。
MOBA系ゲームの特徴
一般的なMOBAでは、まず、各プレイヤーがさまざまな特徴を持ったキャラクターたちの中から好きなものを選択する。その後、同じチームのメンバーとそれぞれのキャラクターの個性を活かした作戦を練り、状況に合わせて役割分担をしながら勝利を目指していく。戦略や瞬時の判断力が勝敗を大きく左右するほか、画面の視覚情報から自身が有利であるかどうかの判別がしにくいのがMOBAの大きな特徴だ。
また、敵への攻撃を行うアクションゲーム的な要素だけでなく、キャラクターのレベル上げや、装備・アイテムの収集など、RPGゲームのような性質もあり、さまざまな楽しみ方ができるのが魅力といえる。
日本人が「MOBA」を難しいと感じやすいのはなぜ?
海外を中心に高い人気を誇るMOBA系ゲームだが、日本におけるプレイ人口はあまり多くなく、ゲームに詳しくない人達にとっては馴染みの薄いジャンルでもある。
日本人がMOBA系ゲームを難しいと感じやすい理由については、日本のテレビゲームの歴史が関係していると考えられる。身近な娯楽としてテレビゲームに親んできた人も多い日本では、これまで各メーカーが誰でも感覚的な操作方法でプレイできるようなゲームを作る工夫を凝らしてきた。『スーパーマリオ』はその代表例だ。画面上で右にしか進めない構造にすることで、誰もが説明を受けなくても、障害を乗り越えながら画面の右方向へ進み、ゴールを目指すという目的を理解できるように作られている。
このように、日本では、複雑なルールや操作説明がなくても老若男女が楽しめるゲームがヒットしてきたという背景がある。これが、特に日本のゲーム初心者にとってMOBA系ゲームがが難しく感じられる大きな理由の一つのようだ。
MOBAの対戦を楽しむために必要なこと
一見難しく、ハードルが高いと思われやすいMOBA。しかし、基本的な知識を押さえれば、このジャンルのゲームをもっと楽しめるようになる。ここからは、MOBA系ゲームでの対戦を楽しむために必要なことについて見ていこう。
ゲーム操作の緻密さや状況に応じた戦略、瞬時の判断力
作戦や戦略が勝敗に大きく影響するMOBAでは、精密な操作と臨機応変な戦略を練ること、さらに素早い判断も求められる。定番の戦法や最強のキャラが生まれやすい従来のゲームに対して、MOBAでは多数のキャラクターにこまめなパワーバランスの調整をするアップデートを加えられ、常にプレイ環境が変化する。
はじめのうちはそれらの点に難しさを感じることもあるかもしれないが、特定の戦術やキャラクターに固定された試合になりにくいことで、長く楽しむことができる奥深いジャンルともいえる。
プレイ前の情報収集
ネット上には現役プレイヤーによる初心者向けの解説動画やその他のコンテンツも数多く投稿されているため、始める前に基本的な知識を押さえておけば、十分に楽しむことができる。もちろん、得意不得意がはっきりと分かれるジャンルであり、知識だけで必ず上達できるものでもないが、ゲーム好きであれば一度は体験しておきたい。
※データは2023年5月下旬時点のもの。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
※製品およびサービスのご利用はあくまで自己責任にてお願いします。
文/編集部