誰もが知っているが、意外と食べる機会が少ない「こんにゃく」。実は5月29日が、そんな「こんにゃくの日」であることをご存知だろうか。
というわけで青森に本社を置く太子食品工業から、「こんにゃくの日」関連のニュースレターが届いたので概要を紹介したい。
こんにゃくの日由来とこんにゃくの歴史
「こんにゃくの日」は、こんにゃくの種芋の植えつけが5月に行われること、そして「こ(5)んに(2)ゃく(9)」と読む語呂合わせから、5月29日に設定された。
こんにゃくの歴史としては、ミャンマーやマレーシアなどの東南アジアがこんにゃく芋の原産国で、日本には縄文時代に伝えられたと考えられている。
鎌倉時代では、こんにゃくは医薬品・間食用として貴族や僧侶の間で重宝され、その後一般に広まっていくようになる。江戸時代には、大衆化が進み、特に水戸藩ではこんにゃくの栽培を奨励し、蒟蒻会所を設けてこんにゃくを販売することとなった。
また、従来はこんにゃく芋を摺り下ろす製法しか知られていなかったが、こんにゃく芋を乾燥させて粉にする方法が考案され、保存・輸送が効率的になったこともあり、全国各地域に普及するようになる。
明治時代以降では、戦時中にこんにゃくの生産は一時激減したが、戦後農業技術の進歩により生産が増え、現在に至っている。
こんにゃくの成分と栄養
こんにゃくの成分は97%が水分で、水以外の主成分はグルコマンナンとなっている。
こんにゃくに期待できる健康効果としては、
(1)便秘解消、(2)カルシウムを補給しての骨粗しょう症対策、(3)肥満や生活習慣病の予防と改善、(4)糖尿病予防、といったものが挙げられる。
こんにゃくの健康効果に関しては、一般財団法人日本こんにゃく協会のサイトに詳細な解説が掲載されている。
こんにゃくトリビア~白こんにゃくと黒こんにゃくの違い
スーパーに行くと、白いこんにゃく・黒いこんにゃくが陳列されているが、その違いは何か。
それは、「製法」の違いになる。現在、こんにゃくは主に、こんにゃく芋を切って乾燥、粉砕して作るグルコマンナンの粉(精粉)を使って作られる。
精粉は白い粉末状のもので、これをそのまま使うと、白こんにゃくができ上がる。黒こんにゃくは、精粉にヒジキやアラメといった海藻を粉末にしたものを混ぜ込んで作る。これが白・黒こんにゃくの違いだ。ちなみに、原材料は「こんにゃく芋」でどちらも同じ。
関連情報
https://www.taishi-food.co.jp/
構成/清水眞希