小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

DXの推進に欠かせない「デジタルアダプション」とは?

2023.05.24

社員一人ひとりのITリテラシーに差がある企業では、すべての社員がソフトウェア機能を正しく理解し、最大限に活用する状態を作るのが難しい。操作方法を学ぶ講習会を開催したり、サポートデスクを配置しても、期待通りの活用がなされず、開発側の意図に沿った利用方法が定着しにくいケースも多くあるようだ。

そんな中、問題の解決に繋がるデジタルアダプションへの注目度が高まっている。そこで本記事では、「デジタルアダプション」の意味や背景、メリットや課題などを解説する。

「デジタルアダプション」とは?

まずは、デジタルアダプションの意味や注目を集める理由を解説する。よく似た「デジタルトランスフォーメーション(DX)」との違いについても押さえておこう。

意味

「デジタルアダプション」とは、ユーザーが導入したシステムやソフトウェアを活用できる状態が定着した状態を表す言葉。

また、誰もがスムーズに使いこなせるように設計されたソフトウェアプラットフォームは「デジタルアダプションプラットフォーム」と呼ばれる。例えば、ユーザーが迷うことなくシステムを使えるようにするための操作ガイドやヘルプボタンの表示などが該当する。

デジタルトランスフォーメーション(DX)との違い

デジタルアダプションに似た言葉として「デジタルトランスフォーメーション(DX)」がある。デジタルトランスフォーメーションは、さまざまなデジタル技術を活用することで新たなビジネスモデルの開発や産業内の新制度、組織文化の改革を目指す概念。それに対しデジタルアダプションは、デジタルトランスフォーメーションを実現させるためのソリューションの一部に位置付けられる。

デジタルアダプションが注目される理由

多くの経営者が従業員向けソフトウェアの定着を優先課題としているが、実際には、導入したソフトウェアやシステムの機能を現場が活用しきれていないケースも少なくない。このような背景から、デジタルツールを活用していくための考え方として、利用者に寄り添う形で生産性向上を目指すデジタルアダプションに注目が集まっている。

デジタルアダプションプラットフォーム活用のメリット

ここからは、デジタルアダプションプラットフォームを構築する利点についていくつか紹介する。

ソフトウェア機能を活用してコスパを最大化

多くの時間とコストをかけて新しい業務システムを導入したとしても、社員間のITリテラシーの差により機能をフル活用できなければ、せっかくの投資労力も無駄になってしまう。しかし、デジタルアダプションプラットフォームを構築すれば、すべての人が抵抗なく同じレベルでツールを活用できるようになることが期待できる。特に社員の異動が多く、全国に支社があるような大企業のシステム刷新時に有効な手段といえるだろう。

ソフトウェア導入のコスト削減

新しいソフトウェアを導入した直後は、ユーザー側からの問い合わせが殺到することが多い。また、十分な体制で問い合わせに対応するためにサポートデスクを外部に委託する場合、その分コストがかさんでしまう。

デジタルアダプションによってユーザーの自己解決力が向上すれば、問い合わせ内容が標準化され、マニュアル作成や講習会を実施する際に発生する費用や時間の節約にも繋がる。

マニュアル更新頻度を削減

ユーザー側が画面上に表示されるガイドやヘルプボタンを頼りに、自律的に操作方法を理解し、短時間で知りたい情報にアクセスできるようになれば、マニュアルの更新頻度を下げることができる。項目数の多いマニュアル上で、重要事項を見落としてしまうリスクも軽減できるだろう。

デジタルアダプション導入時の注意点と課題

最後に、デジタルアダプションを導入する際の注意点や、導入後の課題についてそれぞれ見ていこう。

導入の目的や活用方法を明確にする必要がある

デジタルアダプションの導入検討時には、まずそもそも検討中のソリューションが既存システムに適用できるかどうかや、業務のどの部分に活用できるのかを明確にしておく必要がある。

また、導入初期に生じがちな疑問や課題に対して迅速かつ柔軟にサポートをしてくれるベンダー選びも重要だ。業務効率化を支援するという目的を果たせるよう、自社の意向を細やかに反映できるパートナーを探そう。

効果の検証や利用状況の可視化が困難

施策を進めた後、設置したガイドがユーザーにスキップされずにしっかりと活用されているのかなど、実装後の効果を検証したり利用状況を可視化したりすることは難しい。

システムの最適化を図るためには、定量的なデータに限らず、ユーザーのコメントなどのデータも収集・分析してPDCAサイクルを回すことが重要といえる。

ガイドが操作の妨げになるケースも

ユーザーの直感的な操作を助ける「ガイド」のポップアップ表示は、システムの定着化に効果的である一方で、さまざまな箇所に表示が散らばることで、かえって業務の支障になり得る場合もある。そのため、ガイド表示のタイミングやユーザー属性を考慮して、必要最低限かつピンポイントな表示の設定を行う必要があるだろう。

 

※データは2023年5月下旬時点のもの。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

※製品およびサービスのご利用はあくまで自己責任にてお願いします。

文/編集部

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年9月13日(金) 発売

DIME最新号は「AIスマホ Copilot+ PC 完全攻略ガイド」!SKY-HI、パリ五輪代表Shigekixも登場!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。