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航空券に記載されているアルファベット「ブッキングクラス」の種類と見分け方

2023.06.14

ブッキングクラスとは、アルファベット1文字で記される航空券のランクです。いわゆる座席クラスとは別物で、ブッキングクラスが高いほど、マイルを貯めやすいなどのメリットがあります。ブッキングクラスの確認方法やマイルとの関係を紹介します。

ブッキングクラスとは

ブッキングクラスとは、そもそもどのようなものなのでしょうか?詳細を紹介します。なお、記事内の情報はいずれも2023年5月時点のものです。

航空券の種類ごとに設定されるクラス

ブッキングクラスとは、航空券の種類に応じて適用されるランクのようなものです。さまざまな呼び方があり、『ブッキングコード』『予約クラス』『運賃クラス』なども同じ意味と考えて構いません。

ブッキングクラスは、アルファベット1文字で記されるのが一般的です。予約の段階で航空券に紐付けられますが、アルファベットの割り振り方は航空会社によって異なります。

特徴は、エコノミー・ビジネスなどの座席クラス内で、さらに細分化されている点です。ブッキングクラスは座席クラスとは別物で、同じ座席クラス同士でもブッキングクラスは異なります。自分のクラスを確認したい場合は、航空券の『class』に書かれているアルファベットをチェックしてみましょう。

ANAのブッキングクラス

ANAで航空券のブッキングクラスを確認したい場合は、『eチケット』のお客様控、または予約確認画面を開きます。

ANAの航空券でチェックするのは、それぞれに割り振られたアルファベットコードです。アルファベットの羅列のうち最初の1文字が、その航空券のブッキングクラスです。

ANAの国際線における座席クラスとブッキングクラスは、以下のようになります。

座席クラス ブッキングクラス
ファーストクラス F・A
ビジネスクラス J・C・D・Z・P
プレミアムエコノミークラス G・E・N
エコノミークラス Y・B・M・U・H・Q・V・W・S・T・L・K

このほかにO・I・R・Xは、マイル対象外となるブッキングクラスです。

参考:購入運賃の運賃種別(予約クラス)の見つけ方 | ANA
参考:積算条件|国際線特典航空券|マイルを使う|ANAマイレージクラブ

JALのブッキングクラス

JALの国際線航空券のブッキングクラスは、Webサイトの航空券購入画面から確認できます。

『フライトの選択』画面を開いたら、搭乗を希望する飛行機を選択しましょう。画面右側に旅程パネルが開くので『+フライトの詳細を開く』をクリックします。『予約クラス』の項目の下に、1文字のアルファベットが提示されるはずです。

JALの国際線に搭乗する場合、座席クラスごとのブッキングクラスは以下のようになります。

座席クラス ブッキングクラス
ファーストクラス F・A
ビジネスクラス J・C・D・I・X
プレミアムエコノミークラス W・R・E
エコノミークラス Y・B・H・K・M・L・V・S・O・Z・G・Q・N

このほかのアルファベットは、座席クラスに関係なくマイルの対象外です。

参考:予約クラスはどこから確認すればいいですか。|JAL
参考:JALグループ航空会社 – JALマイレージバンク

ブッキングクラスによって変わること

旅客機のイメージ

(出典) pixta.jp

飛行機のチケットを購入するときには、いちいちブッキングクラスなど見ないという人もいるでしょう。ブッキングクラスは、どのようなシーンで意識すべきものなのでしょうか?

マイルの積算率

ブッキングクラスが高いほどマイルの積算率も高くなり、マイルを貯めやすくなります。

例えばJALの国際線エコノミークラスでは、ブッキングクラスY・Bの航空券のマイル積算率は100%です。一方で同じエコノミークラスでも、O・Z ・G・Q・Nの航空券の積算率は30%しかありません。同じ距離を同じエコノミークラスで飛んだとしても、マイルの貯まり方には大きな差が出ます。

ブッキングクラスを分けるのは、『その航空券が正規運賃かどうか』という点です。ブッキングクラスは、正規運賃で購入した航空券にはより高いクラスが割り当てられます。

ブッキングクラスがよいほど融通が利く

正規運賃で購入した航空券と早割などで購入した航空券とでは、同じ座席クラスでも正規運賃の方が有利になります。

例えば搭乗前であれば、正規運賃の航空券は無料で予約の変更・取り消しが可能です。取り消しの場合は払い戻しも受けられるため、大きく損をすることはありません。

また正規運賃の航空券なら、相互利用契約を結んでいる他の航空会社に変更もできます。空港で都合のよい便が見つかった場合はそのまま変更できるため、時間をムダにせず移動することが可能です。このほかにも、正規運賃の航空券には有効期限が長いというメリットもあり、旅の自由度が高くなります。

一方で早割・超割などの格安価格で航空券を購入した場合は、予約変更・航空会社変更・払い戻しには対応していないケースがほとんどです。

ブッキングクラスの重要性

後ろから見た飛行機

(出典) pixta.jp

ブッキングクラスを特に意識すべきなのは、マイルを貯めている人です。どのようなシーンで意識すべきなのか、またしなくてもよいのかを紹介します。

長距離路線では意識するのがおすすめ

長距離のフライトは、マイルを貯める大きなチャンスです。ブッキングクラスの高い航空券を購入した方が、より多くのマイルを貯められます。

同じエコノミークラスでも、積算率が0%と100%では大きな違いです。フライトの距離が長いほど、ブッキングクラスが高い方がより大きなメリットを得られます。

例えばJALで東京からロンドンに渡航する場合は、片道6,214マイルです。マイル積算率が100%なら、往復で1万2,428マイル貯まります。マイル積算率を優先したい人は、ブッキングクラスの高い航空券がおすすめです。

参考:JAL国際線区間マイル表

短距離路線では価格を優先するのも有効

渡航先がアジア地域なら、フライト距離は短めです。加算されるマイルが国内旅行と変わらなかったり、やや多い程度だったりするのであれば、ブッキングクラスにこだわるメリットは小さくなります。

例えば東京からソウルまでJALを利用した場合、片道758マイル・往復1,516マイルしかありません。正規運賃で航空券を購入しても、獲得できるマイルはわずかです。

航空券を購入する際には、航空券代とマイルのどちらを優先すべきかという点を慎重に考えましょう。

構成/編集部

取材・文/安藤政弘

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