すぐできる家具の湿気・カビ予防対策5つ
ここからは、家庭で実践できる家具の湿気・カビ予防対策をご紹介していきます!
思い立ったらすぐに実行できるものばかりなので、梅雨時期のお手入れの参考にしてください。
① 掃除をしてほこりや汚れを取り除く
一見あまり関係なさそうにも思いますが、こまめに家具を掃除してきれいな状態に保つことはカビ予防にも繋がります。
カビが発生する要因は湿気だけではなく、カビにとっての栄養分、つまり「餌」があるかどうかもポイントです。この場合の餌とは、ほこりや食べかす、髪の毛や皮脂汚れなどの有機物のことです。
チェストやシェルフに溜まったほこりや髪の毛を、しばらく放置しているという人はいませんか?そのまま梅雨を迎えると、湿気と温度に加えて餌を与えてしまうことになり、カビにとっての好条件が揃ってしまいます!
家具にカビが繁殖しやすい環境を作ってしまわないよう、梅雨時期は特に掃除をしっかり行いましょう。
ハンドワイパーやぞうきんでの空拭き、粘着テープ式のコロコロなどは “ながら掃除” がおすすめです。歯磨きをしながらや、スマホをいじりながらなど、ながら掃除のクセをつけるとほこりが溜まるのを予防できるので試してみてください。
とはいえ、ダイニングテーブルやチェア、ソファなど日常的に使用する家具にはどうしても生活汚れが付着します。人間から出る生活汚れや油汚れは基本的に有機質なので、カビの栄養分だと思ってください。梅雨時期はいつも以上に、汚れたらすぐに拭き取る、洗えるものはこまめに洗う、食べこぼしを放置しないなどに注意しましょう。
家具によっては水拭きNGなことや相性の悪い洗剤などもあるため、掃除の際は取り扱いの注意事項に従って行ってください。
こまめな掃除でほこりや有機質の汚れを取り除くことは、ダニやゴキブリなどの虫対策にもなります。
② 家具と家具の間や家具と壁の間を数cm離す
部屋干しをするときに、洗濯物と洗濯物の間を一定間隔空けて乾きやすくさせるというテクニックがあります。隙間を空けることで空気の通り道ができ、水分が蒸発しやすくなるためです。反対に隙間を開けずにびっしり干してしまうと乾きにくくなり、生乾き臭などの発生原因になってしまうことも知られています。
家具も同じ考え方で、隙間なくぴったりと並んでいると空気の通り道ができず、湿気が溜まりカビが発生しやすくなります。家の家具をぴったりつけているという人は梅雨が来る前に壁や家具同士を5cm前後離してみてください。隙間を空けることで空気が通り、湿気やカビ予防になります。
特に木製家具は呼吸をしているものなので、湿度の高い密接した空間ではお互いの呼吸で蒸れてしまいがちです。通気性の悪さはカビの発生を促すだけでなく、家具自体の寿命を早める要因にもなるので気をつけましょう。
ちなみに、インテリアショップや大手の引っ越し業者などに依頼すると壁にぴったりつけずに設置されることの方が多いかと思います。湿気対策や家具の寿命のためには隙間を空けて設置するのが正解だからです。
自分で部屋のインテリアをレイアウトしているとどうしても壁や家具同士をくっつけたくなりますが、家具は洗濯物と違ってそうそう動かすものではありません。湿気対策を考えるのであれば、レイアウトの時点で工夫しましょう。
③ 家具と床の間に隙間を作る
可能であれば、家具と床の間に隙間を作るのも有効な湿気対策です。家具と家具、家具と壁の間に加え、家具と床の間を数cm程度空けることでより空気が通り抜けやすくなります。
湿気対策のためには脚が付いている家具がベストですが、脚がない家具の場合、スノコを下に敷くと通気性が良くなるのでおすすめです。
桐やヒノキのスノコの見た目が好きになれないという人は、「プラスチックスノコ」や「ジョイントパレット」と呼ばれる樹脂製の商品をチェックしてみてください。白、黒、ブラウンなどベーシックなカラーがインテリアの邪魔になりにくく、木製すのこに比べてカビが発生しにくいので人気です。
ただし、家具の形状や重量によってはスノコなどが使用できず、下の空間を確保するのが難しいケースもあります。そういった場合は次の④や⑤の方法を参考にしてみてください。
④ 家具の引き出しや扉を開けて換気をする
この時期、換気のために意識的に窓や室内ドアを開けている人は多いと思います。部屋の換気は誰でもすぐできるし、湿気対策として有効です。そこでぜひ同じように、「家具の換気」をする習慣をつけてみてください!
やり方はいたって簡単で、窓や室内ドアを開けて換気をするときに、一緒にチェストの引き出しや飾り棚の扉を開けておくだけ。普段閉めっぱなしで湿気がこもりがちな家具の中まで風が通り抜け、カビ予防対策になります。
特に意識して換気してもらいたいのが、ベッド下収納の引き出しや脚がないタイプのチェスト、滅多に使わないものを収納している棚などです。通気性の良いオープンラックや毎日開け閉めする収納棚などに比べて湿気がこもりやすいため、カビのリスクも高まります。
クローゼットやパントリーなども同様に、時々扉を開け放って中まで風を通すことで湿気がこもるのを防ぐことができます。
⑤ 除湿剤や除湿シートを活用する
掃除や日常的な習慣と併せて活用したいのが、除湿剤や除湿シートなどの除湿グッズです。
昔から定番の置き型除湿剤の他、ベッドや引き出しに敷くタイプの除湿シート、靴箱用の除湿・消臭タイプ、クローゼット用のハンガータイプなどラインナップが豊富です。
近頃インテリア好きの間で注目されているのが、珪藻土で作られたおしゃれ除湿グッズです。卵型やブロック型などインテリアにも馴染む見た目なので、ぜひチェックしてみてください。
もし換気や除湿剤だけではまかなえない場合、除湿機やサーキュレーター、エアコンのドライモードなどを併せて活用しましょう。