ソニーは、実在感のある立体映像(3DCG)を裸眼で見られる、27型の空間再現ディスプレイ「ELF-SR2」を6月12日に発売する。価格はオープン。市場推定価格は550,000円前後。
空間再現ディスプレイとは、独自の高速ビジョンセンサーと視線認識技術により、画面を見る人の瞳の位置情報を把握し、立体映像をリアルタイムに生成して左右の目に届けるディスプレイ。
今回登場する「ELF-SR2」では、大画面化により、立体映像を見る際の没入感が高まるだけなく、3DCGデータの細部の確認が容易になり、コンテンツ制作の品質向上に貢献。
また、原寸大表示が可能になる分野が広がり、インダストリアルデザインでは実物と比較しながらデザインレビューができ、医療教育分野では人体構造を原寸大で確認できるなど実用性を高めている。
もちろん、大画面においても実在感ある高精細な立体映像を実現するために、画質面も進化。ブラビアで培った知見とデータを応用した超解像エンジン搭載により、大画面においても高精細な立体映像再現を可能とした。
さらに、4K映像を高精細に表示するだけでなく、2K映像も4K映像にアップコンバートして再生。水面や細い木の枝といった自然物を含む様々な被写体に発生する色モアレ(偽色)補正や裸眼立体視でおきるクロストークを低減する処理も追加した。
加えて、Adobe RGBの色域を約100%カバーし、高い色再現を実現。新開発の第2世代高速ビジョンセンサーにより、視線認識精度および追従性能も向上している。
主な仕様は、パネルシステムがマイクロオプティカルレンズ方式液晶パネルモジュールで、アスペクト比が16:9、表示領域が593.2×332.8mm、輝度が400nits、コントラストが1000:1、色深度が10bit(8bit+FRC)、色域がAdobeRGB 約100%、最大表示色が約10億7,000万色、パネル応答速度が14ms、色温度が6500K、解像度は3,840×2,160ピクセル、表面処理がアンチリフレクション。
外形寸法は幅622×高さ419×奥行51mm/幅631×高さ303×奥行309mm(アクセサリー含む)。質量は約6.5kg/約8.2kg(アクセサリー含む)。AC アダプター(ケーブル 1.5 m)、電源コード(500mm)、USB-C to USB-Aケーブル(2.0m)、HDMI ケーブル(2.0m)、保証書、取扱説明書、サイドパネル×2、ボトムスタンド、クリーニングクロスを付属する。
なお、同社では、本機の発売に合わせて、空間再現ディスプレイ用のアプリを簡単に検索できるサイト「空間再現ディスプレイ アプリセレクト」も開設。同サイトでは、多様な業界のクリエイターによる対応アプリや実用事例を順次追加し、拡充していく予定とのことだ。
製品情報
https://www.sony.jp/spatial-reality-display/products/ELF-SR2/
構成/立原尚子