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発表直後からSNSで話題を呼んだ一風変わったドラえもんの玩具『完全変形ドラえもん』（小学館）のメディア限定取材会が小学館で行われた。『完全変形ドラえもん』はオリジナル設計の変形ロボットで、ドラえもんがタイムマシンに完全変形する。取材会には小学館のドラえもんルーム編集長で、『完全変形ドラえもん』の企画担当である石関編集長が出席、変形ギミックもお披露目された。本記事では取材会の模様をレポートしていく。
トランスフォーマーの変形技術がドラえもんに!?
『完全変形ドラえもん』を開発することになったきっかけは？
石関「もともとはドラえもん50周年（2020年）を機に、『今までに無いドラえもんの企画を』という思いでタカラトミーさんと意気投合し、立ち上がりました。
普段ドラえもんのグッズや書籍を購入しないような、大人の男性や小学校高学年の男子にも『ドラえもん』のおもしろさを再認識してもらえたら、という思いがありました。今は親子で同じゲーム同じ玩具で一緒に遊ぶのが当たり前な時代背景がありますので、そういった生活のシーンも想定しています」
小学館がタカラトミーと共同開発しようと思った背景や狙いは？
石関「まんが『ドラえもん』の魅力をもっと多くの方に知っていただきたい、という思いからです。ふだん原作まんがに触れていない玩具ファンの方にも『ドラえもん』との接点を持っていただき、コミックスを手に取るきっかけになればと考えました。
トランスフォーマーの変形技術をお借りすることで、22世紀のテクノロジーが詰まった“ロボット”としてのドラえもんの魅力を再発見できるような商品を目指しました。実現するまでには時間がかかりましたが、こだわりの逸品が出来上がりました」
「完全変形ドラえもん」の制作において苦労した点は？
石関「玩具はタカラトミーさんが開発されているので、個人的な所見ですが、2つあると思います。変形前の「ドラえもん」と変形後の「タイムマシン」、どちらも形状が定まっているものなので、変形機構を考える方は苦労されたと思います。
さらに加えて丸と四角の条件が加わったのでハードルが高かったと思います。大抵ロボットは基本四角いフォルムなのですが、ドラえもんは丸い形状ですし、タイムマシンは四角い（且つ薄い）ので、その折り合いをつけるのが一番苦労したところです」
特典も超豪華！近日中にさらなる追加情報も!?
特典として、ドラえもんに登場するロボットを紹介する「ドラえもん ロボット索引本」が付きますが、その内容は？
石関「こちらはまんが『ドラえもん』の作中に出てくるロボットをすべて一覧できる索引ブックになります。コマの端にちらっと出ても写っていたら登場したと見なすのでかなりの数になりました。弊社から刊行された『100年ドラえもん』シリーズの特典「引くえもん」のスタッフが中心になって、ドラえもんルームが全力で編集しています。
苦労した点は2つありまして、まずはその物量です。「引くえもん」の時には対象がてんとう虫コミックスだったのですが、今回はてんとう虫コミックスに未収録の、藤子・F・不二雄大全集にしか収録されていない作品も対象となっているので、膨大です。
もう1つは、そのキャラクターがロボットかどうか、という判断です。たとえば『大長編ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記』という作品に「生命のねじ」というひみつ道具が出てきます。このネジを巻くとどんな人形も動き出すという道具なのですが、これで動いている人形はロボットではなく命を与えられた生命、ということで索引本には入れていません。
他にも『からだの部品とりかえっこ』というお話で、その名の通り「人体とりかえ機」で身体を交換する話があるのですが、ドラえもんの頭で身体がのび太はロボット、のび太の頭で身体がドラえもんはロボットではない（サイボーグ）、ということになります。
ChatGPT、ロボットが身近なこの時代に、ロボットとは何かを問う1冊になっています」
「ドラえもん」ファンからの反響、またはどのように楽しんでほしいか
石関「SNSで大変な反響をいただきました。『完全変形ドラえもん』は飾っても良し、変形遊びをしても良しの、子どもから大人まで楽しめる玩具です。また玩具本体以外にも、小学館ドラえもんルームが編集した「完全変形ドラえもん 完全攻略本」などが特典としてつきます。
もちろん原作のドラえもんはタイムマシンに変形しませんが、ひょっとしたらひみつ道具の「もしもボックス」で「もしもドラえもんが変形できたら？」とのび太が生み出したものかもしれない？などと、想像するのも楽しいです。ネタではなく本気の商品ですので、今後の情報にご期待ください！」
一見ネタのような商品に思われがちだが、本気で作っている商品だということがよくわかった。今後も新たな新情報の解禁も予定されているとのことなので、追加情報を楽しみに待ちたい」
『完全変形ドラえもん』
全高約8.6センチで、タイムマシン変形時の全高は約11.2センチ。6月28日発売。価格は1万2903円（税込み）。初回6000個の数量限定生産。書店などで予約を受け付けている。
https://dps.shogakukan.co.jp/kanzenhenkei_doraemon/
(c)Fujiko-Pro
構成／DIME編集部
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