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海外のホテルでよく見る「コンチネンタルブレックファースト」ってどんな朝食?

2023.06.17

コンチネンタルブレックファーストとは、ヨーロッパスタイルの朝食です。サッと食べられる・安価などの魅力がありますが、朝食をしっかり食べたい人には不向きかもしれません。コンチネンタルブレックファーストの特徴や、他の朝食との違いを紹介します。

コンチネンタルブレックファーストとは

ホテルで朝食を食べようとして『コンチネンタルブレックファースト』とメニューにあった場合は、どのような朝食が提供されるのでしょうか?内容を詳しく見ていきましょう。

ヨーロッパスタイルの朝食

『continental』は『大陸風の』という意味です。『continental breakfast』で『大陸風の朝食』となります。ここでいう大陸とは、ヨーロッパ大陸のことです。メニューに『コンチネンタルブレックファースト』と書かれている場合は、ヨーロッパスタイルの朝食が提供されます。

コンチネンタルブレックファーストの特徴は、シンプルで手軽なメニューが多い点です。メニューの詳細は国やホテルによって異なりますが、特別に手の込んだ料理が供されることはほぼありません。

なお朝食は『breakfast』と書き、本来の意味は『断食(fast)を止める(break)こと』です。『ブレックファースト』より『ブレックファスト』の方が本来の発音に近いですが、本記事では『ブレックファースト』として紹介します。

コールドメニューが中心

コンチネンタルブレックファーストの特徴は、火を通さない冷たいメニューで構成されている点です。コンチネンタルブレックファーストの定番メニューとして、以下のものが挙げられます。

  • シリアル
  • パン
  • オートミール
  • バター
  • ジャム
  • ハム
  • チーズ
  • 野菜サラダ
  • ヨーグルト など

上記に加え、コーヒー・紅茶・ミルク・フルーツジュースなどが付くのが一般的です。

コンチネンタルブレックファーストは調理の手間が少なく済むことから、ルームサービスで提供されるケースも多々あります。価格も安価な傾向があり、パッケージツアーの朝食の定番です。

アメリカンブレックファーストとは

目玉焼きとパンとソーセージ

(出典) pixta.jp

コンチネンタルブレックファースト以外でよく見るのが、『アメリカンブレックファースト』です。どのような朝食スタイルなのか、詳しく見ていきましょう。

アメリカンスタイルの朝食

アメリカンブレックファーストの特徴は、あたたかいメニューが含まれる点です。肉や卵を使ったメニューが多く、コンチネンタルブレックファーストよりもボリュームがあります。

なお『アメリカン』とはいうものの、アメリカンブレックファーストがアメリカ一般家庭の定番メニューというわけではありません。

アメリカは、さまざまな国からの移民によって構成される国です。文化や食習慣の違いは大きく、朝食についてこれがアメリカ式といえるものはありません。人々の朝食スタイルは、各人がルーツを持つ国のメニュー・様式に準ずるケースが多いようです。

ホットメニューもプラスされる

アメリカンブレックファーストは、コンチネンタルブレックファーストの基本メニューに以下のようなホットメニューを加えるのが一般的です。

  • オムレツ
  • ゆで卵
  • 目玉焼き
  • スクランブルエッグ
  • ハム
  • ベーコン
  • ソーセージ
  • ポテト など

卵や肉料理については選択肢が豊富で、自由に選べます。ホテルによっては、火の入れ方まで細かく指定も可能です。またパンの代わりに、パンケーキやワッフルを選べるケースもあります。

フルイングリッシュブレックファーストとは

イングリッシュブレックファスト

(出典) pixta.jp

フルイングリッシュブレックファーストは、『イギリスで最もおいしい料理』と称される場合もあります。特徴やメニューの詳細について、詳しく見ていきましょう。

イギリススタイルの朝食

フルイングリッシュブレックファースト(full English breakfast)とは、イギリスやアイルランドで提供される、イギリス式の朝食です。コンチネンタルブレックファーストと比較すると、よりボリュームがあります。

フルイングリッシュブレックファーストが広く一般に食されるようになったのは、18世紀の産業革命の頃だとされています。肉体労働に勤しむ労働者は、栄養と量のある朝食が必要でした。朝をたっぷりと食べるスタイルが、イギリスの定番として定着したのです。

なお『イングリッシュ』というのは、『イングランド地方の』という意味になります。イングリッシュブレックファーストの呼称は地方によって変わるため、注意しましょう。

スコットランドなら『スコティッシュブレックファースト』、ウェールズなら『ウェルシュブレックファースト』、アイルランドなら『アイリッシュブレックファースト』です。

ベイクドビーンズは欠かせない

フルイングリッシュブレックファーストは、アメリカンブレックファーストよりもさらにボリュームたっぷりです。定番のメニューとしては、以下のものがあります。

  • ベーコン
  • ソーセージ
  • 卵料理
  • 焼きトマト
  • ベイクドビーンズ
  • パン
  • ブラックプディング
  • ハッシュドポテト
  • マッシュルーム など

ベイクドビーンズとは、ケチャップで甘くかつ柔らかく煮た豆です。フルイングリッシュブレックファーストでは定番のメニューの一つで、店によって味わいが異なります。

また『ブラックプディング』とは、血の入ったソーセージです。イギリスではおなじみですが、他の地域で口にするケースは少ないかもしれません。

ビュッフェスタイルの朝食も人気

ビュッフェ

(出典) pixta.jp

自由度の高い朝食として人気を集めるのが、ビュッフェスタイルです。朝食スタイルの特徴やマナーを紹介します。

セルフサービス式の朝食

ビュッフェスタイルとは、自分で食べるものを選べる朝食スタイルです。会場にはさまざまなメニューが用意されており、好きなものを好きなだけ・好きなタイミングでお皿に載せられます。基本的にスタッフによる給仕はなく、最初から最後まで全てセルフサービスです。

メニューはホテルによって大きく異なり、その地域ならではのメニューや食材を選べるケースもあります。シェフが常駐してオーダーを受けてくれるところは人気が高く、日本のホテルでは定番の朝食スタイルです。

マナーに注意

ビュッフェスタイルで注意したいポイントは、以下の通りです。

  • コース料理と同じ順番で食べる
  • 一つの皿に載せる料理は2~3品に留める
  • 自分が食べられる分だけを取る
  • 次に取るときは新しい皿を使う
  • 皿に載せた料理を残さない

ビュッフェのメニューは、コース料理と同じ順番で並べられています。料理はまずは前菜コーナーから選び、メイン・デザートへと進みましょう。

大好物の料理でも、皿に山盛りに載せるのはスマートではありません。残すことがないよう、食べられる分だけを皿に載せます。お代わりするときは、新しい皿を使うことも大切です。

構成/編集部

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