コロナ禍以降、多くの企業が採用しているオンライン会議。会議中に参加者の手元が見えにくい特性上、関係のない業務を行うことも可能だが、実際のところ、どれくらいに人がそういった「内職」をしているのだろうか?
リスクモンスターはこのほど、20~59歳の男女800名を対象に「オンライン社内会議における内職」に関する実態調査を行い、その結果を発表した。
約4割の人が「オンライン社内会議で内職をしている」
オンライン会議中における内職の実施有無について調査を行ったところ、回答者の約4割の人が「内職している」(回答率37.5%)ことがわかった。
男女別においては、男女ともに「内職している」が約4割となっているが、男性(同39.8%)の人が女性(同35.3%)より4.5ポイント高い結果だ。企業規模別では、企業規模が小さくなるにつれて「内職している」が高まる傾向にあり、零細企業においては4割を超える結果となっている。(図表A)
オフライン(対面)での会議における内職の実施有無を調査したところ、「内職している」(同14.6%)は15%に満たない状態にあり、オンライン会議での内職実施率の高さが際立つ結果となっている。(図表B)
オンライン社内会議の平均回数&総会議時間と、内職の実施状況の相関性は?
1か月のうちに参加するオンライン社内会議の回数とその総時間を調査し、内職の実施状況との相関性を集計したところ、会議回数が多いほど「内職している」が高い傾向にあることがわかった。1か月の会議回数が5回以上では、「内職している」が半数を超えている。1回(同26.1%)と8回以上(同54.7%)を比較すると、約30ポイントの差があり、会議回数の多寡による内職実施率の差が目立つ結果となっている。
総会議時間に着目すると、「90分以下」では「内職している」が2~3割であるのに対し、「91分以上」では、「内職している」(同42.0%)は4割を上回る結果となった。会議時間90分を境に10ポイント以上の差が生じており、総会議時間が内職実施率に影響しているといえる。(図表C)
オンライン社内会議で内職をする理由、1位は「会議の内容が自身の業務に関係ない」
オンライン社内会議で内職をしている人に対して、内職を行う理由を聞いたところ、「会議の内容が自身の業務に関係ない」(回答率48.3%)が最も多く、次いで「会議時間が長い」(同46.3%)となった。
どのセグメントにおいても、内職を行う理由の上位傾向に大きな違いは見られないが、男女別では、男性において「会議内容が自身の業務に関係ない」(同52.2%)が半数を超え最多となっているのに対して、女性では「会議時間が長い」(同46.1%)が最多となっている。
企業規模別では、「零細企業」や「中小企業」においては「会議時間が長い」(各同52.9%、39.4%)が最多であるのに対して、「中堅企業」では「発言する機会が少ない」(同46.3%)、「大企業」では「会議内容が自身の業務に関係ない」(同52.0%)が最多となっており、企業規模によって内職を行う理由の傾向が異なる様子が表れている。
また、役職別では「役職なし」と「管理職(課長以上)」において、全体と同様の傾向が表れているが、「主任・係長」では「会議時間が長い」(同52.5%)が半数を超え最多となっており、役職毎の会議への関わり方に差が表れている。(図表D)
※リスモン調べ
<調査概要>
・調査名称 :第1回「オンライン社内会議における内職の実態」調査
・調査方法 :インターネット調査
・調査エリア:全国
・期間 :2022年12月12日(月)~12月14日(水)
・調査対象者:20歳から59歳の男女個人800名
・有効回収数:800サンプル
出典元:リスクモンスター株式会社
構成/こじへい