波形のカスタマイズや本体を傾けるだけで音をコントロールできる機能を搭載
は、シンプルな操作で本格的なエレクトロニック・ミュージックを気軽に楽しめる小型の電子楽器AIRA Compactシリーズの新モデル、TWEAK SYNTHESIZER「S-1」を2023年5月26日より発売を開始する。
外形寸法は幅188×奥行き106×高さ36.2mm、質量は305g(電池含む)。価格はオープン価格。
「AIRA Compactシリーズ」。左より「J-6」、「E-4」、新製品「S-1」、「T-8」
同社は小型かつシンプルな操作で気軽にエレクトロニック・ミュージックの演奏や制作を楽しめる、新コンセプトの電子楽器「AIRA Compactシリーズ」を2022年5月に発表。ビート・マシン「T-8」、コード・シンセサイザー「J-6」、ボイス・ツイーカー「E-4」の3モデルを発売してきた。
今回、新たにラインナップされるツイーク・シンセ「S-1」は、ローランド往年のモノフォニック・シンセサイザー「SH-101」(1982年発売)の音源をもとに、波形をカスタマイズできる機能や、本体を傾けることで音をコントロールしてさまざまな効果を加える「D-MOTION」などの新機能を搭載している。その主な特徴は以下のとおり。
往年のシンセサイザーを元に設計された新感覚のコンパクトシンセ
1982年に発売されたモノフォニック・シンセサイザー「SH-101」は、当時発売されていた複雑なシンセサイザーの中にあって、その特徴的な音色、シンプルな構成、リーズナブルな価格でたちまち人気のシンセサイザーとなったモデル。
「S-1」は、その「SH-101」のサウンドを同社独自のACB(Analog Circuit Behavior)テクノロジーにより再現するだけでなく、現代のシンセサイザーに求められる機能を盛り込んでいる。
このACBテクノロジーとは、アナログ時代の電子楽器を最高の状態で現代に蘇らせる独自技術だ。従来のモデリング手法とは大きく異なり、オリジナル製品の設計図からアナログ・パーツ1つひとつの特性を丁寧に解析して再現。
解析したパーツを当時の設計仕様と同様に組み合わせることで、動作時の回路の振る舞いによる音色特性までを精密に表現していく。
本格的な音作りが可能
「S-1」のトップ・パネル
「S-1」は、小型のボディながら、18個のつまみとキーボード・パッドを搭載。それらを使って、高度な音作りとパフォーマンスが可能。
オシレーター、エンベロープ、フィルター、LFOセクションによりトーンを作成、エフェクトも専用のつまみで調整できる。
キーボード・パッドは、2オクターブ以上のキーボード演奏、アルペジオ、ステップ・シーケンサーなど豊富な機能にアクセスが可能。
オシレーターでは、OSC DRAW(オシレーター・ドロー)を使うと、波形のカスタマイズも実行できる。OSC CHOP(オシレーター・チョップ)では、波形を分割してパワフルな金属音を作成するなど、音作りの可能性が広がっていく。
「S-1」のリア・パネル
素早く曲作りできるシーケンサー機能を搭載
「S-1」は、最大64ステップ、64個のパターンを記録できるシーケンサーを搭載しており、簡単に演奏を記録・再生することができる。
また、シンセサイザーやエフェクターの各パラメーターをコントロールするつまみの動きを記録できる「モーション」も搭載している。
ダイナミックな演奏に役立つ機能も満載
「S-1」は、ダイナミックな演奏に役立つ機能も搭載。本体を傾けることで、音程をコントロールしたり音を左右に揺らしたりしてサウンドに効果を加える「D-MOTION」、音楽的なフレーズを生み出す「アルぺジエーター」やフレーズを思い通りに再構成する「ステップ・ループ」などの機能により、ライブ感と即興性あふれる演奏を実現していく。
関連情報
https://www.roland.com/jp/promos/aira_compact/
構成/清水眞希