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中国の故事に由来する「刎頸の交わり」ってどんな意味?

2023.06.13

刎頸の交わりとは、親しい友人関係を意味する言葉です。日本で使われている特別な言い回しは、中国の故事に由来を持つものが少なくありません。刎頸の交わりも例外ではなく、発祥は中国の逸話です。刎頸の交わりの意味や由来、類語を詳しく紹介します。

刎頸の交わりの意味

刎頸の交わりとは、中国の逸話に由来する故事成語です。詳細を見ていきましょう。

親しい間柄を意味する故事成語

刎頸の交わりは『ふんけいのまじわり』と読みます。

刎頸は、『頸(くび)』と『刎(は)ねる』という言葉が組み合わさっている言葉です。刎頸の交わりとはすなわち、『相手のために斬首されても惜しくない』『相手のためなら命をかけられる』という強い信頼・愛情に根ざした関係を意味しています。

なお強固な信頼関係で結ばれた友人を指す場合の言い回しとして、『刎頸の友』という言葉も知っておきましょう。

出典は「史記」の一節

刎頸の交わりは、中国初の正史とされる歴史書である『史記』の『廉頗(れんぱ)藺相如(りんしょうじょ)列伝』の一節に起源を持ちます。

廉頗と藺相如とは、中国戦国時代の趙という国で活躍した軍人です。廉頗は自分よりも上の位に就いた藺相如を妬み、常に不平不満を口にしていました。周囲は2人がいつか衝突するのではと不安に感じていましたが、実際に2人が顔を合わせるには至りません。藺相如が廉頗を故意に避けていたためです。

藺相如は、国の中心である2人が争えば、諸国に付け入るスキを与えると考えていました。藺相如の思慮深さを知った廉頗は自分の狭量さを恥じ、謝罪します。藺相如はこれを許し、以後2人は相手に首を切られても惜しくないほどの深い友情、すなわち『刎頸の交わり』を結びました。

刎頸の交わりの類語

仲良しの女性たち

(出典) pixta.jp

刎頸の交わりと似た言葉はほかにもあります。親しい友情や信頼関係を示す言葉を確認しましょう。

管鮑の交わり

『管鮑(かんぽう)の交わり』とは、利害を度外視した友人関係を表わす言葉です。刎頸の交わりと同様に、中国の『史記』に記されたエピソードに由来しています。

斉の国の管仲(かんちゅう)と鮑叔牙(ほうしゅくが)は仲がよく、常に行動を共にしていました。鮑叔牙は管仲に対して常に寛大で、管仲のずるい面・卑怯な面を見ても決して非難しません。管仲は鮑叔牙の助けを受けて出世し、『自分を生んでくれたのは両親だが、本当に理解してくれたのは鮑叔牙だ』と感謝しました。

2人は以後も、深い友情を育んだとされています。

水魚の交わり

『水魚の交わり』は、非常に親密な関係を表わす言葉です。中国の歴史書『三国志』の『蜀志・諸葛亮伝』に記された故事に由来しています。

群雄割拠の三国時代、後に蜀の王となる劉備(りゅうび)は、軍師として諸葛孔明(しょかつこうめい)を迎え入れました。劉備の孔明に対する信頼は日増しに厚くなっていったため、古くから仕えていた家臣たちは面白くありません。劉備は家臣たちに2人の関係を『水』『魚』に例え、孔明がなくてはならない存在であると伝えました。

14世紀末頃には、劉備や諸葛孔明を主人公にした娯楽小説『三国志演義』が制作されています。この作品の人気の高まりとともに、『水魚の交わり』のエピソードも世に広く知られるようになりました。

金石の交わり

『金石の交わり』とは、変わらない固い友情を意味する言葉です。前漢一代を記した歴史書『漢書』の『韓信伝』を出典としています。

後に漢王朝の祖となる劉邦(りゅうほう)と項羽(こうう)が争っていた時代、韓信(かんしん)は劉邦に部下として仕えていました。

項羽は彼を自分の側に引き込もうと画策し、使者を送って『金石の交わりを結んでいるつもりでも、やがて劉邦に滅ぼされることになるだろう』と警告します。しかし韓信は項羽の言葉に乗らず劉邦に仕え、項羽は劉邦に打ち取られました。

韓信についてはこのほかにも多彩なエピソードがあり、『背水の陣』『敗軍の将は兵を語らず』などの語源にもなっています。

「親しい友」を表わす言葉はほかにも

友達

(出典) pixta.jp

刎頸の交わり以外にも、親しい友人関係を表わす言葉にはさまざまなものがあります。中国の故事に由来する、親しい友を表わす言葉を見ていきましょう。

竹馬の友

『竹馬の友』は幼い頃からの友人を意味する言葉です。中国の史書『晋書』にある『殷浩伝(いんこうでん)』に書かれている故事にちなんでいます。

東晋の桓温(かんおん)と殷浩は、幼少時代からの友人でした。しかし桓温は自分の方が優れていると思っていたため、殷浩と同等に見られることを不満に感じます。『殷浩は私が捨てた竹馬で遊んでいた』と吹聴し、殷浩が格下であることを誇示しました。

原文では友というよりも、『好敵手』『敵対するライバル』という意味が強くなっています。しかし現在使われている竹馬の友にそのような含みはなく、意味は『親しい幼友だち』です。

なお故事の『竹馬』は、竹の棒の先端に馬の頭、末端に車輪を付けたおもちゃを指します。子どもたちは棒にまたがって遊んでいたとされ、現在の竹馬とは別物です。

知音

『知音(ちいん)』とは、深く通じ合った親友を意味する言葉です。中国の『呂氏春秋』の『孝行覧』のエピソードに由来しています。

春秋時代、伯牙(はくが)は優れた琴の弾き手として知られていました。友人の鍾子期(しょうしき)は誰よりも深く彼の琴を理解し、常に賛辞を与えてくれます。

しかしやがて鍾子期は亡くなり、伯牙の琴を聞かせるに値する人はいなくなってしまいました。伯牙は絶望して琴の弦を切り、二度と琴を弾くことはなかったとされます。

伯牙にとって鍾子期は、唯一の『音を知る人』でした。知音は、伯牙にとっての鍾子期のような『替えの利かない、かけがえのない存在』を指す際に使われます。

構成/編集部

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