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トヨタの新型「プリウスPHEV」を試乗してわかった意外な弱点

2023.05.16

すでにハイブリッドモデルで話題騒然、人気再燃のトヨタ・プリウスに待望のPHEVモデルが加わり、正式発売されている。先代はハイブリッドとPHEVで内外装に違いを持たせていたが、新型では両モデルの内外装の変更は最小限。一目で見分けがつかない両車となっている。ここではこの@DIMEで前回報告した「スポーツカーからの乗り換えにトヨタの新型「プリウスPHEV」をおすすめしたい理由」での新型プリウスPHEVの概要、ハイブリッドモデルとの違いの報告に続き、公道の試乗記をお届けする。

ハイブリッドモードでの0-100km/h加速は2L級スポーツカー並みの6.7秒!?

新型プリウスPHEVは先代のような独立したモデルではなく、新型プリウスのトップエンド、ハイパフォーマンスモデルとして位置づけられ、ハイブリッドモデルが2WDとE-Fourと呼ばれる電気式4WDを用意しているのに対して、PHEVのほうは2WD、プリウスの最上級グレードとなるZグレードのみの設定となっている。車重はハイブリッド比+150kg(1420kg→1570kgに)。価格はハイブリッドの2WD、Zグレードに対して90万円高である。

WLTCモード燃費(ハイブリッドモード)は26.0km/L(同グレード、駆動方式のHVは28.6km/L)。燃費性能がハイブリッドモデルより落ちているのは上記の車重差によるものと考えていいだろう。また、PHEVモデルで気になるEV走行可能距離は、標準装備の19インチタイヤで87kmとなっている。ダウンサイズオプションの17インチタイヤを選択すると105kmとされ、WLTCモード燃費も30.1km/Lに向上する。

PHEVシステムは2Lエンジン151ps、19.2kg-m、モーター163ps、21.2kg-m。システム出力は先代の122psに対してなんと223ps!!へと高められているのが特徴で、PHEVが新型プリウスのハイパフォーマンスモデルと謳われる所以と言っていい。何しろハイブリッドモードでの0-100km/h加速は2L級スポーツカー並みの6.7秒(先代は同11.1秒)と言われているほどなのだ。

先代PHEVモデル

なお、インバーター電力もハイブリットの600Vから650Vに増強され、ヒートポンプの採用もあって、パワースイッチOFFでも暖房を効かせられるようになっているから寒い時期にはありがたい。

足回りもPHEV専用チューニングが施されている。バネ、ダンパーの強化、およびリヤスタビライザー径やロール剛性UPがその内容で、いわゆる”スポーツサスペンション”を装着していると考えればよい。

スポーツカー並みの速さと高級車並みの静かさの両方を手に入る

まるでスポーツカー、スポーティカーに乗り込むような乗降姿勢で運転席に収まり、パワースイッチをONにして走り出せば、静かさ、電動駆動によるスムーズさこそハイブリッドモデル(のEVモード)と変わらないものの、アクセルペダルをジワリと踏み込んだ時のトルク感は別格。そこからの電動感溢れる重厚な加速力はプリウスのハイパフォーマンスモデルの名に恥じない強力なもので、当然、ハイブリッドモデルより遥かに速い。

ハイブリッドにないEV/HVモード切替スイッチを持つPHEVだが、その速さはハイブリッドモードで最大限に発揮されることになる。そこで嬉しいのは2Lエンジンが高回転まで回った時のサウンドだ。トヨタの実用2Lエンジン搭載車は、中高回転で”鼻づまり”感あるノイズを発生することがままあるのだが(筆者のこれまでの印象)、この新型プリウスPHEVに関しては、音量を抑えつつも、サウンドと呼べる快音を発生してくれるのだから、ジェントルにして気持ちがいい。付け加えれば、巡行時にエンジンが始動しても、そうとはほぼ気づかせないところも好印象だった。

そうしたハイブリッドモデルより全体的に静かな印象をPHEVモデルが受けるのは、フロントウインドーにアコースティックガラス(遮音ガラス)を採用したことや、バランサーシャフトを加えた2Lエンジンによるところが大きいに違いない。つまり、プリウスにして、スポーツカー並みの速さと高級車並みの静かさの両方を手に入れているのが、このPHEVモデルということだ。

最新のTNGAプラットフォーム、195/50R19サイズのタイヤの採用もあり、操縦性、曲がりの性能も格段にレベルアップしている。スポーツサスペンションの採用とともに、大容量バッテリーを後席下に収めていることによる、ハイブリッドモデルよりさらなる低重心を実現していることで、スポーティカーを思わせるリニアなステアリングレスポンス、曲がりやすさ、コーナーに飛び込んでいった時のオン・ザ・レールに近い抜群の安定感を味わせてくれるのだ。

意外と気になる乗り心地とロードノイズ

乗り心地に関しては、ドライバー、乗員の好み・・・と言っていい。つまり、新型プリウスのハイパフォーマンスモデルという位置づけ、いわゆるスポーツサスペンションの採用で、決してコンフォータブルな乗り心地ではない。路面によってはゴツゴツとしたタッチが伝わってくる、タイトでスポーティな乗り味。クルマのキャラクターを理解していればむしろ心地よく感じるはずだが、一番高い、高級なプリウス・・・を期待してしまうと”硬い”という印象になるかも知れない。

ところで、一般道、高速道路で圧巻の静かさを”運転席”で堪能させてくれた新型プリウスPHEVだが、ルーフの低さ、リヤドア開口部の狭さから乗降性に戸惑う!? 後席に着座した場合、パワーユニットからのノイズは気にならないものの、路面によってはロードノイズの侵入がけっこう気になった。全体的なパッケージからも、新型プリウスは前席優先の”カッコ良すぎる”、”速すぎる”PHEVと考えるべきだろうか。

最後に、新型プリウスの選択として、ハイブリッドか、PHEVかを検証してみよう。内外装の違いは最小限で(リヤビューは横一直線に走るリヤコンビランプの色の違いからPHEVのほうが断然カッコいいと思う)、PHEVモデルに合わせた2WD、Zグレード価格はハイブリッドが370万円。PHEVが460万円だ。しかしPHEVには国からの補助金の55万円があり、ここだけで価格差は35万円に縮まる。さらに東京都の例では都からの補助金が45万円加わり(給電機能付き)、むしろハイブリッドより10万円安く乗ることも可能なのである。ただし、補助金を受けると原則4年間の保有義務があり、保有義務期間前に乗り換えると補助金を返納しなければならないこともあるので要注意ではある。

が、補助金によってハイブリッドとの価格差がそれほどでもない・・・といってPHEVがすべてよし、というわけでもない。自宅に200Vの充電設備があればまったくもって好条件なのだが、自宅に充電設備がなく、ほとんどバッテリーが底をついた状態で乗らざるを得ないとしたら、それはほぼ、ハイブリッドより”150kg重いプリウス”を走らせていることになってしまう。自宅または自宅近くの充電環境が整っていて初めてそのメリットを生かせるのがPHEVなのである。

また、走行性能全体の魅力度として、リアモーターが加わるハイブリッドのE-Fourモデル(Zグレードで392万円になるが)の走りも素晴らしいことから、補助金による優遇だけにこだわるのではなく、ハイブリッドとPHEVのどちらが自身のライフスタイルに合っているか(AC100V/1500Wコンセントの使い勝手や給電機能面を含め)で選択すべきではないだろうか。

トヨタ・プリウス

文・写真/青山尚暉

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