4月1日に改正された道路交通法により、自転車乗車時にヘルメットをかぶるよう「努めなければならない」ことになった。いわゆる〝努力義務〟と呼ばれるこの制度によって、ヘルメット着用者は増えるのか。ほかの努力義務に関するデータから普及の可能性を探ってみた。
まずは新型コロナウイルスのワクチン接種から(Data1)。2回目までの接種率は8割以上、3回目で3分の2、4回目は3回目を少し割ったというところ。70歳までの雇用促進の努力義務(Data2)は6割ほどが導入しているという結果だった。
一方、以前は努力義務で、現在は義務化されたものを見ると、飲食店の禁煙化に関して義務化される前はおよそ6割が未実施で(Data3)、後部座席のシートベルトの着用状況も低い数値だった(Data4)。
各データを見る限り、努力義務化の効果はまちまち。ヘルメットの着用もどうなるかは未知数だが、実施率が4割を切ると義務化にバージョンアップされる可能性が高いようだ。安全性の観点からも着用したほうがいいし、義務化されるとヘルメットが品薄になる可能性もあるので、努力義務の期間中にヘルメットを購入、着用を習慣づけたほうがよさそうだ。
Data1|接種が努力義務だった新型コロナワクチンの接種率は?
■ 接種回数別の内訳
正確な接種率は発表されていないが、3回目の数値から推測すると4回目の全体の推定接種率は46.3%、5回目は24.1%ほど。
Data2|70歳までの雇用促進が努力義務!企業の実施状況は?
■ 65歳以上の継続雇用制度
大企業、中小企業ともに約6割が導入。長年培われた経験や技術が、必要とされているのだろう。超高齢化社会に向かって増加しそうだ。