近頃、経済的自立と早期退職を意味する「FIRE」(Financial Independence, Retire Early)を目指す人が増えていることなどもあり、投資への注目度が高まっている。
こうした中、oricon MEはこのほど、ネット証券の利用者4,852名を対象に「ネット証券」についての満足度調査を実施し、その結果を発表した。
投資をはじめたきっかけ、「資金を有効に運用するため」が64.3%で最多
ネット証券の利用者4,852名に、「あなたが投資をはじめたきっかけ」を複数回答で聴取した結果、「手元にある資金を有効に運用するため」が64.3%と最多になった。
次いで、「老後の資金を蓄えるため」「ゆとりある生活に向けて蓄えるため」「株主優待が魅力のため」「銀行の金利が低いため別での運用を考えたため」が上位5項目という結果になった。
長年続いてきた低金利環境で、銀行預金よりも高い利回りが期待できる株式などの商品ニーズや、老後などの将来を見据えた資産形成が大きな動機になっている傾向となった。
口座を開設している制度、「一般NISA」が56%で最多 「つみたてNISA」は18%
次に、本調査時点で利用可能なNISA、iDeCoなどの資産形成を促す制度において、口座の開設状況を複数回答で聴取したところ、最も口座の開設が多かったのは「一般NISA」で、割合は56%だった。
次いで「つみたてNISA」が18%で続き、「iDeCo」が14%、「企業型DC(マッチング拠出を含む)」が10%となった。
取引頻度は「1ヶ月に1回程度」が25%、1回の取引金額は「5万円未満」が18.4%で最多
取引頻度の回答では、「1ヶ月に1回程度」が25%で最多となった。以下、「それ以下(=2~3ヶ月に1回以下)」が23%、「2~3ヶ月に1回程度」が20%と続いた。
週に1回程度以上(「ほぼ毎日(週に4回以上)」「週に2~3回程度」「週1回程度」の合計)も22%となっており、取引頻度に関しては広く分かれる傾向となった。
また、1回の取引で扱う金額については、「5万円未満」が18.4%で最多となった。以下「20~40万円未満」が14.5%、「10~20万円未満」が12.6%と続いた。
全体としては「100万円未満」の割合が計72.8%と多いが、「100万円以上」も計17.5%と一定数を占める結果となった。
FIREについて51%が「知らない」と回答
最近、書籍やSNSなどで取り上げられているFIRE(経済的自立と早期退職)について知っているかを聴取した結果、51%が「知らない」と回答した。
次いで、「知っているが、FIREを目指していない」が34%、「知っていて、FIREを目指している」が12%、「既にFIREを達成している」が3%となった。半数近い人がFIREを認知しているが、FIREを目指している人は少数にとどまる結果となった。
<調査概要>
●発表日:2023年4月21日
●調査主体:株式会社oricon ME
●調査手法:インターネット調査
●サンプル数:4,852人
●規定人数:100人以上
●調査企業数:34社
●定義:投資商品を取り扱っており、以下いずれかの条件を満たしている証券会社
1)Web経由での投資や取引を中心とするネット証券 2)ネット証券以外の証券会社が提供するWeb取引サービス 3)金融庁の認可を受けているサービス
●調査期間:2022/08/12~2022/08/22
●調査対象者
性別:指定なし 年齢:18~84歳 地域:全国
条件:証券会社で現在投資商品を運用しており、以下すべての条件を満たす人
1)インターネット経由で行っている人 2)過去3年に年1回以上取引をした人 3)主に、国内株式、外国株式、投資信託、債券、先物・オプションのいずれかの投資商品を取引している人
ただし、運用商品数は問わない
URL:https://life.oricon.co.jp/rank_certificate/
出典元:オリコン株式会社
構成/こじへい