生活必需品の値上がりが相次いでいる今。節約や家計の見直しのために、家計簿を始めようと考えている人は多いことだろう。
では実際のところ、どれくらいの家庭で家計簿をつけているのだろうか?
PFUはこのほど、20歳~49歳の配偶者・パートナーがいる641名を対象に「家計簿についてのメリットや挫折の背景」に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
家計簿をつけている人は37.4%、内、デジタルで管理している人が45.4%
20代から40代の家庭を対象に、「家計簿をつけていますか」と質問した。その結果、「家計簿をつけている」が37.4%、「つけたことはあるが、今はつけていない」が44.6%、「つけていない」が16.8%だった。(図1)
では、家計簿をつけている人はどのような方法でつけているのだろうか。家計簿をつけていると回答した人に、「どのように家計簿をつけているか」質問したところ、最も多かったのは、「家計簿アプリ」で45.4%だった。(図2)
「家計簿アプリ」と回答した人の中には、「グラフで収支の流れを見える化できること」や、「口座連携で自動入力されるので収支の把握や過去との比較がしやすい」といった意見があった。
手書きで記載するよりも手間がかからないことや、利便性が高いことから、家計簿アプリが選ばれていることがわかる。
家計簿をつけるメリット1位は「生活の収支が把握できるようになった」
Q.1で、家計簿をつけていると回答した人に「家計簿をつけることでどのように暮らしが変化したか(メリット)」を質問したところ、最も多かったのは「生活の収支が把握できるようになった(81.3%)」、次いで回答が多かったのは「節約意識が高まった(55.0%)」だった。(図3)
このことから、家計簿で生活の収支を明確にすることで、お金に対する意識が高まっていることがわかる。昨今値上げラッシュが続く状況下ではより一層、家計簿は家計の節約に役立つ有効なツールといえる。
具体的には以下のようなエピソードが寄せられた。
●1位:生活の収支を把握できるようになった
・コンビニの利用回数など、無駄遣いしている金額を把握出来るため、ある程度セーブしながら買い物をする事が出来ていると思う。(20代)
・楽しいこと(レジャーや外食など)に使える予算について見通しを立てやすくなった。将来への不安も減った。(40代)
・今まで不透明だった支出が目に見えて把握でき、貯蓄することに楽しみを見出せた。(40代)
●2位:節約意識が高まった
・家計簿を付け始めたときは思っていたよりも支出が多く驚いた。支出の目標を決めて節約を意識するようになった。(30代)
・どの費用が多くかかっているのか知ることができ、その話を主人に相談して節約意識を高めることができた。(30代)
・収支を把握し、家族と具体的に考える中で、節約できるポイントを探すことができた。米をネットでまとめ買いする。お菓子を手作りするなど。(30代)
●3位:家族やパートナーとの間でお金の話をしやすくなった
・転勤で二重生活となったが、お互いどんなふうにお金を使っているかの話がしやすく、どんな生活をしているかも分かりやすくなり、会話も増えたと思う。(40代)
・収支の把握を全くしていなかった夫。家計簿をつけることで家計を一緒に見直していけるようになった。(30代)
・結婚はしていないのでお金の話がしにくかったのだが、一緒に暮らすうえで話さなくてはと思っていたので、いいきっかけになった。(20代)