英語に苦手意識のあるビジネスパーソンも多いと思います。「伝わらなくて、はずかしい思いをしたことがある」「英語で話しかけられると、固まってしまう」「単語は出てきても、言葉にならない」という経験をしたことがある人も多いでしょう。
アメリカで生まれ、日本に来てから約40年間、英会話教室をしているデイビッド・セインさんによれば「~がほしい」「~でうれしい」など、よく使う表現はまるごと頭に入れてしまえば、相手は「あ、何かほしいんだな」「喜んでくれたんだな」とわかり、「何を言おうとしているか」という最低限の意図はまず伝わるとのことです。 これでだいぶ、誤解されたり言い出せなかったりということが減るはず。しかもこれらの表現は日常会話で使うには、中学英語のレベルでじゅうぶんなんです! そんな教えを、つめたデイビットさんの著書「10年ぶりの英語なのに話せた! あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78」からこれさえあればまず会話には困らない、という「基本フレーズ」を厳選して紹介してきます。
「英語を話せますか?」と聞かれて、自信を持って「Yes!」と言えるようになる未来はもうすぐそこ!
〈こんなときに!〉ズボラな人にお金を貸してしまった友達にチクリ…
I wouldn’t do that if I were you.
(私ならそんなことしないな)
[1]乗り気じゃない気持ち
would のあとに not をつけ、wouldn’t にすると「~しないだろう」という意味に。誰かからの誘いにあまり乗り気じゃない気持ちを表します。
また、相手の行動に賛成できないときに、例文のように I wouldn’t do that if I were you. と表現します。相手の発言を受けたあとであれば do以下は省略してもOKです。
(例)I wouldn’t do that for a million dollars.
(レアチケットを友達に譲ってと頼まれ)100万ドルもらってもお断りよ。
(例)I wouldn’t miss it for the world.
(親友がホールで演奏すると聞いて)何があっても絶対に行くよ。
*miss 逃す *for the world 絶対に
[2]第三者が協力的ではない様子を伝えるときにも
上記のように wouldn’t は乗り気でない気持ちを表します。これを第三者に対して使うと「協力的ではない」というニュアンスに。モノに対しても「動作しない」という意味で、自分に対して協力的ではない様子を表します。
(例)My girlfriend wouldn’t say yes to my proposal.
(彼女とケンカして)彼女はきっとプロポーズをOKしてくれないだろう。
(例)My PC wouldn’t work today.
(パソコンが立ち上がらない)今日はパソコンが動きませんでした。
☆ ☆ ☆
デイビットさんがこれまで日本で英会話を教えている中で、すごく惜しいなぁと思っていることにが、とにかく第一声を発することにハードルがあるということだそうです。デイビットさんのようなネイティブからすると、ちょっとした英語の表現(過去形になっていないとか、動詞に「s」がついていないとか)の間違いは、ぜんぜん気にならないそうです。そもそも相手がネイティブではないことはわかっているので、相手に対してカンペキな英語など期待していないのです。確かにこれは、逆の立場になってみたらわかりやすいと思います。アメリカ人に日本語で話しかけられたとき、発音や単語が少し間違っていたからといって、イヤな気分にはなりませんよね? 大切なのは「一歩踏み出す」勇気。「10年ぶりの英語なのに話せた! あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78」にあるフレーズを参考にまずは話しかけてみてはいかがでしょうか?
著者/デイビッド・セイン
日本人に合う、日本人のための英語学習法を考え続けて約40年。これまで累計400万部の著作を刊行してきたベストセラー著者。英会話学校の経営、翻訳、教材やWebコンテンツなどの制作を手がけるクリエイター集団「AtoZ English(エートゥーゼットイングリッシュ)」代表。現在も、対面やオンラインで自ら英会話を教えている。出身はアメリカ。中学時代、いとこの同級生に日本人がいたことがきっかけで日本語を学び始め、アメリカの証券会社に勤務後に来日。「日米バイリンガル」として、日常会話からビジネス英語、TOEICに至るまで、幅広く教えている。NHKレギュラー出演、日経・朝日・毎日新聞での連載などメディア出演多数。著書に『その英語、ネイティブはカチンときます』(青春出版社)、『爆笑!英語コミックエッセイ 日本人のちょっとヘンな英語』『出社してから帰るまで ネイティブに伝わるビジネス英語700』(以上アスコム)などがある。