今後、保険適用になってほしい治療や検査は「着床前診断(PGT-A)」が1位
Q4. 今後、保険適用になることを望まれている治療や検査をお聞かせください。(n=77、MA)
「今後保険適用を望む治療や検査」について聞いたところ、最も多かったのは、体外受精で胚(受精卵)の移植前に染色体異常を調べ、流産率を低下させる「PGT-A[着床前ゲノム検査](79.2%)」となった。
次いで、妊娠率や生児獲得率にも関係することがわかってきている子宮内の菌環境を調べる検査「子宮内細菌叢検査2[子宮内フローラ検査](72.7%)」、胚を培養器に内蔵されたカメラによって観察し、胚の情報を移植や凍結する胚を選ぶ際の参考にする「タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養(61.0%)」となった。いずれも厚生労働省より先進医療に認定されている医療技術だ。
※着床前診断は先進医療会議(3/3)で了承され、厚生労働大臣の承認等の手続きを経て先進医療Bに認定される予定。
約8割が不妊治療をしていることを対外的に話していない
Q5. 不妊治療をされていることを対外的に誰に対してもオープンにされていますか?
*匿名SNSでの発信は含めずにご回答ください。(n=85、SA)
Q6. (Q5で「していない」と回答された方)不妊治療していることを意図的に伝えていない対象を選択してください。(n=65、MA)
Q7. (Q5「していない」と回答された方)その理由として最も近いものを選択してください。(n=63、SA)
不妊治療をしていることを伝えていない相手(Q6)としては、「義父母(66.2%)」、「親戚(64.6%)」、「勤め先の同僚・部下(61.5%)」、「実父母(52.3%)」の順となり、勤め先の同僚・部下以外は親と親戚が上位を占める結果となった。
不妊治療について理解してもらえていないと感じた言動
不妊治療について理解してもらえていないと感じた言動について自由回答形式で尋ねたところ、次のような回答が寄せられた。
Q8. (不妊治療について)理解してもらえないと感じた言動があればお聞かせください。(一部抜粋)
●夫の言動
「妊活に治療は必要ない」「人工授精以上は嫌」
●(義)父母の言動
(不妊治療に通っていると伝えていない母から)「妊娠は自然に任せればいいのよ」
「不妊治療は早く辞めて、老後資金を貯めろ」
●上司の言動
(「治療で休みたい」に対し)「たぶん大丈夫」
「治療は順調?」(治るものではなく、体外受精を繰り返すしかないので)
(通院の予定が事前にわからず)「これ以上欠勤が増えるなら、辞めてもらうしかない」
●その他
「なんでそこまでしているのに、妊娠しないの?」
「妊娠したい!と思い過ぎているからできないんだ。普通にしていたらできる」
<調査概要>
調査名:Varinos College不妊治療に関するアンケート
調査時期:2022年10月~2023年2月
対象:Varinos College参加者
回答者数:85名
出典元:妊活・不妊治療コミュニティVarinos College調べ
構成/こじへい