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マイクロソフトがAIを搭載した次世代のBingとEdgeへ移行

2023.05.11

マイクロソフトからAIを搭載した次世代のBingとEdgeへの移行が発表された。これに伴い、同社コーポレート バイスプレジデント 兼 コンシューマー チーフマーケティングオフィサー・ユセフ メディ氏によるブログが更新(米国時間 5月4日に公開)されたので、その内容を抜粋・再構成してお伝えしていく。

今回の次世代の定義は次のとおり。

Bingがオープンプレビューに

新しいBingがオープン プレビュー段階に入り、待機リストも解消され、マイクロソフト アカウントでBingにサインインするだけで、新しいBingとEdgeをこれまで以上に簡単に体験できるようになった。

検索をよりビジュアルに

研究によると、人間の脳は文字よりも視覚的情報を 6万倍速く処理できることが明らかになっている。つまり、検索や作成を実施し、理解を深めるにあたっては、ビジュアル ツールが重要な手段だということになる。

Bingは常に、ナレッジ カードやビジュアル サーチといった機能によってビジュアル体験が高いとされてきたが、それと同様の体験を今回チャットでも提供していく。

Bing チャットでビジュアル機能が向上

今回発表するのは、チャートやグラフが含まれたビジュアル性の高い回答や、アップデートされた回答のフォーマットで、これにより、求めている情報がより簡単に見つかるようになる。

先日、マイクロソフトは Bing Image Creatorを新しいBingチャット体験に統合すると発表した。これにより Bingの検索エクスペリエンスは、チャット内から 1 か所で文字コンテンツとビジュアル コンテンツの両方を生成できる唯一のものとなった。

さらにImage Creator Bingの全言語 (100言語以上) に拡大され、より多くの人が母国語で画像を作成できるようになった。

Bing Image Creator についての紹介ビデオ

また、Microsoft Edgeの再設計に向けた取り組みも開始される。

Bingチャットの4回に1回はEdgeから発信されている。Edgeは今後もウェブの副操縦士であり続け、AI を利用した初のブラウザであり、Bingが組み込まれた唯一のブラウザでもある。

Edgeに対する変更が展開されるようになると、無駄のない外観や、丸みを帯びた角、整理されたコンテナ、半透明のビジュアル要素など、より洗練され、強化されたユーザー インターフェースが登場する。

また、マルチモーダル機能でできることも拡張する予定で、チャットにビジュアル検索を組み込む取り組みも始まっている。これにより、画像をアップロードして関連コンテンツをウェブで検索できるようになる。

検索の生産性向上に向けて

寄せられた要望の中で特に多かったのが、チャット履歴へのアクセスを維持する機能と、共有とエクスポートを可能にする機能の 2 つだったという。

近日中には、チャット履歴機能によって Bing の過去のチャットに戻り、中断したところから再開できるようになる。

また、より深く掘り下げたい場合に Bing チャットの結果を開くと、チャットが Edge のサイドバーに移動するため、ブラウジング中もチャットをすぐそばに置いておくことができる。今後は過去のチャットの文脈を新しい会話に反映させ、チャットをよりパーソナライズすることも検討される。

チャット履歴についての紹介ビデオ

常設チャット機能についての紹介ビデオ

近日中にはチャットにエクスポート機能と共有機能も追加される予定だ。会話をソーシャル メディアで他の人と簡単に共有したい時や、新たに発見したアイデアを繰り返し伝えたい時に、その内容を直接エクスポート。フォーマットは変わらないため、Microsoft Word などのコラボレーション ツールに簡単に移行することが可能だ。

Microsoft Edge のチャットも、近日中に長文ドキュメントのサマリー機能が改善される予定。PDFや長文のウェブサイトなどにも対応し、情報量の多いオンライン コンテンツをより簡単に閲覧できるようになる。また、Edge アクション機能も導入される予定だ。

Edgeアクション機能についての紹介ビデオ

製品からプラットフォームへの移行

AI を搭載した新しい Bing はすでに、より簡単に探しているものを見つけたり作成したりすることに役立っており、Bing によってチャットは理解を深め行動を起こすためのツールとなっている。

Image Creatorとの統合により、チャット内で必要な画像を作成するタスクが完了できるため、時間削減にもつながる。

近日中にはサードパーティのプラグインを Bing のチャット体験に組み込み、開発者向けのプラットフォームが構築される。

例えば、Bingチャットで最新のレストランを調べている際に、OpenTable を活用してレストランの検索や予約が可能になる。

また、Wolfram|Alpha を使えば、強力なビジュアルを作成し、複雑な科学や数学に対する回答はもちろん、人間がまとめたデータに基づく質問への答えを直接 Bing チャットから得ることができるようになるという。

Bingアクション機能について

オープンで責任ある構築を継続

当初からお伝えしてきたように、新しいBingとEdgeで構築する新しい体験すべての中心にあるのは責任あるAIだ。

新しいBing をプレビューとして公開し、実際のテストやフィードバックから学ぶことは、同社の成功にとって重要なのはもちろん、この体験をより多くのユーザーに拡大させるためにも非常に重要なことであった。

マイクロソフトでは、オープンな環境でイノベーションを起こし学習することが、責任あるアプローチの一環であると考えている。ただし、そこで終わるわけではない。同社はパートナーのOpenAI と協力し、プレビューで学び確認したことに基づいて、有害なコンテンツからの防御に向けた安全措置を継続的に実行していると表明している。

関連情報
https://news.microsoft.com/ja-jp/2023/05/08/230508-announcing-the-next-wave-of-ai-innovation-with-microsoft-bing-and-edge/

構成/清水眞希

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