DIME MAGAZINE
小説や漫画などで、「首を回らす」という言葉を目にしたことがあるかも多いはず。「首を回す」とは違ったニュアンスで使われる言葉だが、正しい読み方と意味まで説明できる人はそう多くはないかもしれない。
そこで本記事では、「首を回らす」の読み方や意味、使い方を解説する。併せて紹介する類語や英語表現もぜひチェックしてほしい。
首を回らすとは
まずは、「首を回らす」の読み方と意味を解説する。どのような場面で使える言葉なのかも併せてチェックしておこう。
読み方と意味
「首を回らす」の読み方は「こうべをめぐらす」。「首」は「くび」、「回」は「まわ（る）」とも読めるため、誤って「くびをまわらす」と読まないよう注意しよう。また、同じ読み方で「頭を回らす」と表記する場合もある。「首を回らす」の意味は、後ろを振り向いて見ること、過去を振り返ること。
使用シーンと例文
先に紹介した通り、「首を回らす」は、後ろを振り向いたり、過去を振り返ったりする場面を表して使われる。
【例文】
「先輩の気配を感じたので首を回らす」
「去年の出来事に首を回らす」
「彼女は昨日のプレゼン大会に首を回らす」
「首を回らす」の類語
次に「首を回らす」と同じような意味合いを持つ類語4つを紹介する。
想起（そうき）
かつてあった出来事を思い起こすことを意味する言葉。
【例文】
「社長は会社創立時の趣意を想起した」
「これは海外を想起させるデザインだ」
「この企画は、昨年のプロジェクトを想起して浮かんできたものだ」
「彼のレポートを読んでいると一昨年の売上状況が想起される」
回想（かいそう）
以前経験したことを思いめぐらすこと、過去のことを振り返って思い起こすことを指す表現。
【例文】
「今回の映画は回想シーンが多い」
「父はしばし回想にふけっていた」
「優勝を喜ぶ息子の姿を見て、自分の少年時代を回想した」
「年を重ねてから、幼少期を回想する頻度が多くなった」
遡及（そきゅう）
過去にさかのぼって影響や効力を及ぼすことを表す言葉。
【例文】
「4月に遡及して規定の適用を行う」
「彼は遡及して支払いをする義務はない」
「最大3年さかのぼって遡及請求が可能だ」
「法律は改正されたが、改正前の事件には遡及されないそうだ」
追想（ついそう）
過去を思い出してしのぶことを意味する表現。
【例文】
「祖父は若かりし日々を追想していた」
「最近は過去を追想することが増えた」
「この会社がまだ賑やかだった時代の追憶にふける」
「社長は昔の写真を見て追憶にひたっていた」
「首を回らす」の英語表現
最後に、「首を回らす」の英語での言い換え表現について見ていこう。
look back
振り返って見ること、過去のことを思い出してしのぶことを意味する表現。
【例文】
”They won’t look back on the past anymore.”
（彼らはもう過去は振り返らないだろう）
”My father looked back over a distance of ten years.”
（父は10年前を思い出していた）
”He stopped and looked back.”
（彼は立ち止まって振り返った）
remember
思い出すことや思い起こすことを表す言葉。
【例文】
”We can’t remember her company’s name.”
（私たちは彼女の会社の名前が思い出せない）
”He remembered that he had a lot of work to do.”
（彼は仕事がたくさん溜まっていることを思い出した）
”I can not remember when I met her.”
（私はいつ彼女に会ったか思い出せない）
recollect
思い出すことや回想することを意味する英単語。
【例文】
”I couldn’t recollect his name.”
（私は彼の名前を思い出せなかった）
”As far as I recollect, he was excellent.”
（私の思い出せるかぎりでは、彼は優秀だった）
”I can’t recollect how to do it.”
（どうしてもやり方が思い出せない）
recall
意識的に出来事を思い出すことを表現する言葉。
【例文】
”I can’t recall his speech then.”
（私は彼の演説をすぐに思い出せない）
”I can recall how to do it.”
（私はそのやり方を思い出せる）
”I want to recall her name.”
（私は彼の名前を思い出したい）
文／編集部
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