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進化系折りたたみ、画面巻き取り式、3D再興、中国メーカーの勢いを感じる世界のスマホ最新事情

2023.05.09

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は、MWCで注目される2023年の最新スマートフォン事情について会議します。

中国メーカーの勢いを感じたMWC

房野氏:Open RANや5Gのマネタイズなどキャリア系の話題が中心となった「MWC Barcelona 2023」ですが、注目のスマホなどありますか?

石野氏:スペースが1番大きく有名メーカーのブースが集まっていたのが〝Hall 3〟というエリアですが、日本に未上陸の中国勢のブースがあって、そこの元気があり過ぎて、なんというかすごく疎外感を覚えたというか……発表会に行っても入れてくれないし(笑)。ファーウェイがAndroid端末でGMS(Google モバイル サービス)を使えなくなったことによって、中国国内で下克上が起きている感じがしました。

 その筆頭のシャオミが今、頑張っていて、世界的にもシェアを伸ばしています。今回シャオミが端末メーカーとして、会期前日に発表会を行ったのは、その象徴なのかなと。「いや、待て待て、シャオミに全部やられるわけにはいかないぞ」という感じで、ファーウェイから切り離されたHONORが出てきたり、OPPOから切り離されたrealmeが出てきたり。OPPOはOPPOで「Find N2 Flip」を出してヨーロッパのシェアを高めていくぞ、みたいに気炎をあげている。中国メーカー同士の争いが激しくなっていることを反映していたMWCでしたね。

OPPO「Find N2 Flip」

石川氏:LGエレクトロニクスがスマートフォンから撤退し、ソニーがMWCから撤退したことによって、日本に関係する情報がだいぶ少なくなったとリアルに感じましたねぇ。世界のスマートフォンはAppleかGalaxyか中国メーカーか、みたいな感じに完璧になっちゃいました。

石野氏:その中でも、やっぱりシャオミが一歩抜けている感じがあるかなと。個別技術で見ていくと、240W充電とかHONORのフォルダブルとかカメラとか、面白いものはまぁまぁあったんですけど、まったく新しい次のトレンドかと言われると、ちょっと違うような感じがする。ただ、Galaxyがフォルダブルを出してきて、ファーウェイが追随しようとしたけどなかなか難しい状況の中、HONORや中国の携帯電話メーカーTecnoからフォルダブルが出てきて、OPPOもサブディスプレイの大きさが違うといってフリップ型で追従してきたりして、ようやくフォルダブル市場が本格化し始めているというか、徐々に普及するシナリオが見えてきたかなという感じもしました。

 Tecnoのフォルダブル端末は実物を見ていないんですが、Galaxy Foldタイプで10万円台前半の価格です。そんな中、モトローラがローラブルディスプレイ(画面巻き取り式)の端末を出してきたりと、トレンドがちょっと見えたかなっていう感じがしました。

低価格フォルダブル、ローラブル(画面巻き取り式)が登場

房野氏:フォルダブルは低価格化の動きがありますか。

石野氏:Tecnoはアフリカでシェアの高いメーカーで、そこが安いフォルダブルを出してきた。あと、フリップ型は各社、挑戦しているところで、フリップ型の方が価格を抑えやすいですし、OPPOの「Find N2 Flip」を見ると完成度が高い。フォルダブルってガラケーみたいな感じというか、縦折りタイプから入っていく人が多いのかなという感じもしました。サムスンがフリップ型を推しているのもありますが、意外とOPPOのフリップはよくできているので。

 モトローラのローラブルは「ちょっとやってみました」感があるというか、あれをそのまま製品化するのは難しいかもしれないですね。

Tecno「PHANTOM V FOLD 5G」

房野氏:ローラブルはどういう仕組みで動くんですか?

石野氏:かつてのスライドタイプっぽくて、スマートフォンが伸びていく感じなんですよ。で、縮める時は裏に巻き取ることになるんですが、モーターで巻き取っているので、落としたら一発アウトな気がする。ガラスじゃなくてプラスチックを使っていて、それでも落としたらアウトな感じ。耐久性が大きな課題としてあるかなと思いました。

石川氏:ローラブルは「技術的にとりあえずできましたよ」という感じであって、それで新しい使い方を提案しているかというと、そうでもないので、まだ色々考えなきゃいけないような段階じゃないかと思いますね。

石野氏:ちょっと面白かったのが、動画を見ている時にディスプレイが横へ伸びると、自動的にアスペクト比が横長になっていくんですよ。あと、Gmailが届いた時に伸ばすと自動的に返信画面になる。そういうのは面白かったんですけど、それをやるために犠牲になっている耐久性がどれだけかと考えると、ちょっと……。

房野氏:法林さんは、MWCで端末についてはどう思われましたか?

法林氏:全部を見てないからなんとも言えない。OPPOのFind N2とN2 Flipは触って他誌で記事にも書いたんですけど、ポイントは強度と重さかなという感じがしている。横開きはどうしても重くなっちゃうので。

 もう1つ、関係者の方が言うには、どちらにしてもヒンジが結構大変だと。確か去年の「Galaxy Z Fold4」は部品点数を減らした。前モデルのヒンジは数百個というパーツを使っていたところを数十個にしたことで、簡略化しつつ強度を保って作った。それが、メカを作っている人たちからすると驚きだったそうです。あれを他メーカーさんもできるのかというと、やっぱりそれなりの規模感がないと厳しいので、そこをどうするかという問題もあると。

 石野君も言っているけど、たぶん縦折りタイプ(フリップ型)の方が普及は早いかなと。縦折りのメリットは、昔の折り畳み同様、ディスプレイを消灯できるとか色々あるんだけど、外側のディスプレイが大きくなっていって、その消費電力をどうするか、みたいな課題もあって、一朝一夕にはいかない。でも僕は縦折りタイプの方が近いかなと思うし、今の若い世代の人たちに受け入れられやすい。それこそAppleが作ったら結構な数が出るんじゃないのって気がしますが、補償とかも含めるとちょっと難しいって感じ、特にSIMフリーは。

石野氏:面白いのが、フィーチャーフォンの歴史を繰り返しているところ。フィーチャーフォン時代も「折りたたみで閉じたまま情報を見たいよね」というので小さいサブディスプレイが付き、「ここで操作もしたいよね」ってことで、どんどんサブディスプレイが大きくなっていった歴史がありました。それを繰り返しているところが面白いなと。歴史はやっぱり繰り返すんだなと。

法林氏:特に日本では難しいと思っていることが1つある。日本はボタン1つで端末が開くこと(ワンプッシュオープンボタンなど)を体験してしまっている。あのヒンジを作っていた会社はもうない。まぁ、違う会社が作っているそうですが。ああいうのを体験しちゃうと、両手を使って開くのは面倒だって言われる可能性もあると思いますね。

石野氏:あの勢いで開いちゃうと、フォルダブルはメインディスプレイに負荷がかかりそうで若干怖いですよね。

法林氏:そこは日本の技術で、最後の方はゆっくり開くとか(笑)

房野氏:フィーチャーフォンの時って、スウィーベルタイプとか色んなアクションで開くケータイがありましたね。フォルダブルでもいろんなタイプが出てきますかね。

石野氏:今はそこまでは(笑)。ただ、ヒンジに関してはサムスンに一日の長がある。開く途中で止めて使うフレックスモードが無段階だったりとか、ちゃんとしているんですよ。HONORにもGalaxy Foldタイプの横開き端末があったんですけど、ヒンジの感覚がGalaxyよりもちょっと甘いというか、少し行きすぎるとパタンと倒れちゃったり、半開きにした時にカメラの操作画面が2分割UIにならなかったり。サムスンは4世代やってきているのでUIもこなれてきた感じがある。そこは先行して取り組み、ブランディングして、機能も開発してきたサムスンがまだ有利かなというところですね。価格が高いところはありますけど。

房野氏:中国の小さいメーカーの端末はAndroidで、結構カスタマイズされていますよね。

石野氏:中国のメーカーは小さくないですよ。みんな規模は大きいです。OSはもちろん全部Androidで、バリバリ、カスタマイズしている。

法林氏:それは、Googleじゃないから、GMS(Google モバイル サービス)じゃないからってことですよね。

石野氏:そうです。元々、中国国内向け端末はGMSが載せられないので、自社向けにカスタマイズしていたのを、GMSが使える国に出しているから、こうなっているってことだと思います。

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