物件売買において注目される「ホームステージング」という手法をご存じだろうか?
日本ホームステージング協会によると、ホームステージングは「快適な住まいと暮らしを実現するための様々な問題を専門知識と技術で解決することで、住まいの価値や暮らしの質を高めること」と定義されている。
要するに、一軒家やマンションの内装を洗練させることで買い手が付きやすくすることを指すが、実際のところ、ホームステージングによる効果はどれほどあるのだろうか。
同協会はこのほど、「ホームステージング実態調査」を実施し、その結果を発表した。
ホームステージング後成約までの期間は1ヶ月以内が最多
この調査は、全国のホームステージングを導入している不動産関連会社及び賃貸オーナー、ホームステージングを提供する各会社、ホームステージャー、インテリアコーディネーターなどを対象に、不動産売買仲介、不動産賃貸仲介、ホームステージングの各業種別に分けて、ホームステージングの実態調査を行ったもので、昨年同様、全米リアルター協会のホームステージング統計データを参考に調査を行っている。
2022年の調査の大きな特徴としては、これまで、費用が掛かるという理由で導入しにくかった不動産賃貸業・管理業にもホームステージングが広がってきていることだ。
賃貸仲介において入居しにくい物件や長期空室の物件にホームステージングを実施したところ、成約までの期間が平均1ヶ月以内が71%と早期成約に結びついていることがわかった。売買仲介においても、賃貸と同じように売却困難な物件、長期売却できない物件にホームステージングを実施し、67%が平均2ヶ月、92%が平均3ヶ月以内で成約となっており、ホームステージングを導入することで大きな効果があることがわかる。
ホームステージング実施後成約までの平均期間(賃貸)
ホームステージング実施後成約までの平均期間(売買)
また、昨年に引き続きホームステージング事業も業績を伸ばす企業が多く、ホームステージング実施件数を前年と比較して「増えた」との回答が61.4%となっている。
ホームステージング実施件数(昨年比)
<調査概要>
・調査名 : 第6回ホームステージング実態調査
・調査対象期間: 2022年1月1日~2022年12月31日
・調査実施期間: 2023年1月12日~2023年2月15日
・回答方法 : インターネット調査(法人会員、個人会員他)
・回答数 : (不動産売買58、不動産賃貸55、ホームステージング業他122)
構成/こじへい