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航空会社のステータスプログラム、上級会員になったほうがお得?それともムダ?

2023.06.04

JAL & ANAのステイタスプログラム

2024年にJALは新たなステイタスプログラムと最上級ステイタスを追加することを発表。上級会員への道は大きく変わろうとしている。ここ数年でANAが積極的に改編を進めてきた背景を含め、ステイタス会員制度の動向について3人の有識者が議論した。

航空事情に詳しい3人が本音で語る

橋賀秀紀さんトラベルジャーナリスト
橋賀秀紀さん
海外旅行ガイドブック編集者・航空雑誌編集者を経て現職。渡航国数は120か国余り。著書に『エアライン戦争』(宝島社)など。

シカマアキさん旅行ジャーナリスト
シカマアキさん
飛行機・空港、旅行、ホテル、グルメなどをメインに国内外で取材・撮影などを行なう。写真や旅行などのセミナー講師も務める。

吉田友和さん旅行作家
吉田友和さん
これまでに約90か国以上を訪問。旅行記サイトを書籍化したデビュー作『世界一周デート』(幻冬舎文庫)をはじめ著書も多数。

橋賀 2024年1月からスタートするJALの新しいステイタスプログラムは、詳細が2023年秋に発表される予定です。2021年から「ライフソリューションサービスの利用」をステイタスの獲得条件に加えたANAと、基本的には同じ内容だと予想します。頻繁に搭乗しなくても上級会員になれる選択肢が広がることになるでしょう。

吉田 ANAの場合、ダイヤモンドのステイタスを「ライフソリューションサービスの利用」で取得する条件として、ANAカード・ANA Payで「年間500万円」の決済総額が必要ですよね。

橋賀 もしもそのような金額的な条件が課せられると、JALの新しいステイタスプログラムで上級会員になるのも、結構、ハードルが高くなるのではないかと。

新制度の導入に伴って〝ステイタス修行〟も変化

シカマ JALの新しいステイタスプログラムが始まるのに伴い、JGC(JALグローバルクラブ)の加入条件が変わるのではないかといわれていますよね。

橋賀 年間5万ポイントを取得するまで搭乗すればJGC会員の資格を得られるのは、間違いなく今年いっぱいでしょう。だから〝ステイタス修行〟をするのも今年がラストチャンスになると言っている人もいます。蓋を開けてみないとわからないんですけど。

シカマ 将来的には年会費のみで維持している上級会員に対してもメスが入る可能性はあるかなと。SFC(ANAのスーパーフライヤーズカード)やJGCを一度取得すれば、上級会員のステイタスを維持でき、その後の搭乗状況にかかわらず半永続的にラウンジを使えるなどのメリットがあるんです。ただし毎年30〜50回搭乗して、そのステイタスを維持している人と同じ待遇を受け続けられるというのは、正直ちょっと違うのではないかと思いますし。

橋賀 過去にこれだけ大きくJALがステイタスプログラムを変えるのはなかったことなので。これまで公平性に関する指摘がたびたび見られたJGCの加入条件も、今回は変わるのではないかという不穏な気配はありますよね。

吉田 仕事でエアラインを利用する人たちを積極的に囲い込むためにも、搭乗回数の多い上級会員に対してサービスを手厚くするのはあり得ると思います。

シカマ 最近では〝ステイタス修行〟により上級会員が増えたことで、国内外のラウンジがすごく混んでいます。シンガポールや成田でも入場制限をかけていました。

橋賀 デルタ航空は今年2月からラウンジのアクセスを制限すると発表し、大きな話題になりました。

シカマ 上級会員という資格よりも搭乗する座席のランクで〝待遇を分ける〟という内容ですよね。

橋賀 今のところ日系2社を含めて、デルタのようなラウンジのアクセス制限を行なっているところはないんですけど、今後、何かしらの制限がかかる可能性がないわけではないと思いますよ。

上級会員になるべき?なる必要はない?

橋賀 今後、上級会員の取得につながる新しい選択肢は増えるけれど、年間に支払う金額などのハードルが高い。しかも航空券代が高くなり、〝ステイタス修行〟でJGCやSFCの会員資格を目指すのも難しくなりそう。このようなことから、高額の航空券代を払って、上級会員を取得すべきか悩ましいところです。

吉田 私も個人的には同じ意見。空港のラウンジを使おうと思わない人も、上級会員になる必要はないのかなと。ただし旅行客が今後復活すると、預け入れ荷物がすぐ出てくるといった上級会員のメリットが生かせそうです。

シカマ 気候変動による集中豪雨などによって急に欠航するリスクも今後はさらに高くなると空席待ちで優先される上級会員のメリットもかなり効いてきます。乗れるか乗れないかで、スケジュールも大きく変わってきますし、私は取得したほうがいいと思います。

上級会員のラウンジ利用に制限をかけたデルタ航空のメダリオン会員資格制度

デルタ航空のメダリオン会員資格制度

※A350-900の場合

デルタ航空は2023年2月から、上級会員が国際線のメインキャビン(エコノミークラスおよびデルタ・コンフォート+)に搭乗する際、デルタ航空のラウンジ「スカイクラブ」に入れなくなった。上級会員はゴールドメダリオン以上がすべて該当している(ただし、所定のスカイマイル提携クレジットカード本会員(※)はラウンジに入れる)。

※ デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス®・ゴールドカード本会員で、かつ、スカイマイル ゴールドメダリオン会員、 デルタ スカイマイルTRUST CLUBプラチナもしくはゴールドVISAカード本会員、 デルタ スカイマイル ダイナースクラブカード本会員。

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