言語編…WEBサービスやモバイルアプリ開発に使用されるモダンな言語の単価が高い結果に
次に、言語別でランキングを見ると、「Ruby」(1位、88.3万円)、「TypeScript」(2位、87.5万円)、「Python」(4位、85.7万円)、「Go言語」(5位、84.2万円)といったモダンな言語が上位にランクインし、これらの言語を扱えるITエンジニアの需要が高いことが伺える。
同様に、モバイルアプリ開発で使用される言語(「Swift」(3位、85.7万円)「Objective-C」(6位、83.5万円)「Kotlin」(7位、81.5万円))もTOP10に入っている。モバイルアプリによるサービス提供が当たり前になってきていることから、モバイルアプリの新規開発や、OSなどのアップロードに伴うアプリ最適化対応などを遂行できるITエンジニアの需要が高まっている。その結果、これらの言語の単価も高くなったと考えられる。
一方で、基幹システム開発など比較的レガシーな環境で使用される言語は、単価が低い傾向にある。.NET系の「C#.NET」(13位、79.3万円)「ASP.NET」(14位、79.1万)や、Java(12位、79.4万円)、C言語(19位、69.6万円)は、いずれも平均を下回る結果となった。
業種編…ITエンジニアのニーズの高まりに比例してコンサルティング業界・金融業界が上位にランクイン
最後に、業種別で見ると、「コンサルティング業界」が、最も高く91.8万円だった。これは、多くの企業でDX戦略や業務のシステム化における企画の立案を進める人材が必要である一方、全体戦略設計ができる人材が不足していることが要因に挙げられる。
こうした人員体制が整っていない企業はコンサルティング企業に上流の戦略設計などを依頼する傾向にあり、その結果「コンサルティング業界」で外部人材の需要が高まり、高単価になったと言えるだろう。
2位は「金融業界」で91.1万円だった。フィンテックの台頭、金融市場予測への機械学習・AI技術の活用、基幹システムの刷新やセキュリティ強化対応により、高度なIT技術を扱うことができるITエンジニアを求める企業が多く、単価を引き上げたと考えられる。
3位の「医療業界」(88.2万円)は、機械学習技術の活用、電子カルテの導入などによって、診断精度の向上や効率化を図る病院や施設が増加傾向にある。そのため、「AI」や「機械学習」「システム開発」のスキルがあるITエンジニアを活用に注力する動きが加速し、単価も高くなっている。
出典元:ハイプロ テック
構成/こじへい