ワークライフバランスや働き方の多様化が重視される今の時代。フリーランスとして働くことを選択するITエンジニアも多いが、実際のところ、どれくらい稼げるものなのだろうか?
IT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech(ハイプロ テック)」はこのほど、「ITフリーランスエンジニアの平均月額単価ランキング」を発表した。これは、2022年1年間に「HiPro Tech」が受領した案件の月額単価平均を算出したものだ。
職種編…DX化を実行するために、戦略設計や事業・サービス・システム開発ができる人材を求める企業が増加
職種別の単価ランキングを見ると、「DXコンサルタント」が99.1万円と全職種の中で最も高く、次いで「ITコンサルタント」(95.5万円)となった。さらに「PM/PMO」(91.3万円)も4位にランクインし、デジタルトランスフォーメーション(以下DX)戦略の推進に関わるポジションで単価が高いことがわかった。
この背景には、2022以降、事業会社ではDX化を具体的に実行するフェーズに入った一方で、社内にDX関連業務の経験者が不足していることが挙げられる。DX推進は急務のため、外部の専門家を活用しようと考える企業が多く、結果これらの職種で単価が高くなったと考えられる。
3位には、「プロダクトオーナー/プロダクトマネジャー」(92.6万円)がランクイン。市場の変化に合わせて、サービスモデルや事業開発ができる人材を求める企業が増加し、プロダクトやサービスをグロースできる職種の単価が高くなったと推測される。
また、「データサイエンティスト」(5位、90.2万円)や「機械学習・AIエンジニア」(7位、87.5万円)も需要の高さに比例して上位にランクインしている。省人化・効率化を目的に、これらのポジションで人材を活用したいと考える企業は年々増加傾向にあるが、この領域は人材不足が顕著だ。
そのため、単価を高くしてでも即戦力になるITエンジニアを獲得したいと考える企業が多い状況にあることが伺える結果になった。
WEB系サービスの開発経験を持つ、「フロントエンド&バックエンドエンジニア(リードエンジニア)」(10位、83.1万円)や「バックエンドエンジニア」(13位、79.9万円)と比較して、「業務系アプリケーションエンジニア」は74.9万で19位となり、業務系などの基幹システムを扱うエンジニアは単価が低い傾向にあることがわかった。