4月から従業員1000人以上の企業を対象に、男性の育児休業取得状況を年1回公表することが義務付けられるようになった。
これにより、育児休業を積極的にとれる社会的気運が高まっているが、実際のところ、育休中もしくは育休経験がある人たちは、育休を申請しやすい世の中になっていると感じているのだろうか?
そんな中、ダスキンが展開するメリーメイド事業はこのほど、育休中もしくは育休経験がある男女800人を対象に、「育休中の家事に関する意識調査」を行い、その結果を発表した。
育休中もしくは育休経験のある男性の約7割が育休を取りやすい社会になってきたと実感
育休が取りやすい世の中になってきていると回答した女性が約50%に対して、男性のほうが2割も高い約72%という結果になった。
その一方で、男性の約7割が1日から1ヵ月の短期間しか育児休業を取得できておらず、取りやすいと感じているにもかかわらず、実際は長期間休むことができていない現実が明らかとなった。
育休中は約7割が家事をできていたと回答
「育児休業中に家事はできている(できていた)と思うか」という質問に対して、約72%が「できていた」「ややできていた」と回答した。この大きな要因として、パートナーの負担を減らすためにやっていたこととして、「家事を積極的に行う(約57%)」「育児を積極的に行う(約48%)」と答えた人が約2人に1人いた結果となり、育児休業中のパートナーの協力意識が高いことがわかった。
パートナーの育休時の対応に満足している項目の中で、一番高かったのが「育児」
パートナーの育休時の対応に満足していると答えた人は全体で約72%と高い数字となった。(男性:約85%、女性:約59%)
また、満足度の項目のなかで一番高かったのが「育児」、一番低かったのが「掃除」という結果に。育休中なによりも最優先となる「育児」と比べて、毎日の家事に忙殺され後回しにしがちな「掃除」に対しての満足度が低い結果になったと考えられる。
家事分担について話し合う時期が早いほど、育休中に「家事ができている」という回答が多い結果に
子どもが生まれる前後に、家事分担について話し合いを行ったことがあるかという質問に対して、約半数が話し合っていると回答した。
また、話し合う時期が早ければ早いほど、育休中に「家事ができている」と回答する人が多い結果となった。出産後では中々話し合う時間を確保することが難しく、時間に余裕のある出産前にコミュニケーションをとることで、家事がうまくいくことがわかった。
2人に1人が家事分担について話し合ったことで、夫婦間のすれ違いや不満が減ったことが判明
さらに、家事分担について話し合ったことがある人の中で、2人に1人が夫婦間でのすれ違いや不満に思うことが減ったと答えた。育児と家事を両立していくために、いかに夫婦間でコミュニケーションをとっていくかの重要性が顕著にあらわれた結果となった。
約半数以上が親や友人に頼りながら育児をしている
育児はパートナーとだけでなく、周りとの協力も必要となってくるなか、約53%が親や友人など第三者に頼ることがあると回答した。
その一方で、回答した人の約70%が周りに頼ることを遠慮してしまうということが判明。本当だったら頼りたいのにも関わらず、頼むことを躊躇してしまうジレンマを抱えていることがわかった。
また、家事と育児の両立のために家事代行サービスやハウスクリーニングを利用したいと回答したい人が約5割にのぼるなど、第三者に頼りたい意向が強いことがわかる結果となった。
育休中に家事ができていた人の中でも、2人に1人が家事代行サービスを利用したいと回答
家事や掃除の負担を解消してくれる家事代行サービスだが、育休中に「家事ができていた」と回答した2人に1人がサービスを利用したいと答え、「家事ができていない」と回答した人よりも希望者が多いことが判明した。
育児が大変な期間であっても、きちんと家事をこなすことが大きな負担となるため、「できていても代行して欲しい」ニーズが高いことがわかる。
<調査概要>
調査名 :育休中の家事に関する意識調査
調査方法:調査パネルによるインターネット調査
日時 :2023年2月10日(金)~2月20日(月)
調査対象:育休中もしくは育休経験がある男女
年齢 :20~40代
地域 :全国
回答数 :800人
出典元:株式会社ダスキン
構成/こじへい