今年1月、日本からの渡韓者数は6万6900人と前年同月比6倍以上。さらにコロナ禍で開始された電子旅行許可制度(K-ETA)も4月から一時的に廃止される。今最も行きやすい海外・韓国に直行できる主要5社を徹底比較!
安さ優先か、利便性優先か。旅のスタイルで選ぶのが正解
〝LCC先進国〟といえるほど格安航空会社が乱立する韓国線。次ページのソウル線就航の各社に加え、休眠中のイースター航空、昨年10月にソウルの東・襄陽(ヤンヤン)~成田間に就航したフライカンウォンを加えると8社が鎬を削っており、世界屈指のLCC過密路線となっている。
コロナ禍以前はその価格に引っ張られるように大韓航空、アシアナ航空といったFSC(フルサービスキャリア)の格安航空券も往復1万円台(空港使用料、サーチャージ込みの総額)で、北海道や沖縄へ行く国内線より安いという不思議な現象が続いていた。しかしコロナにより減便や休止路線が増加。ウクライナ問題による原油高騰で燃油サーチャージも高騰、LCCでも往復3万円前後(総額)というのが昨今の市場価格だ。
そんな状況下で日本から参入したのがZIPAIR。低価格なのはもちろん、「サーチャージ込み」という価格表示でLCCに疎い利用者を取り込もうとしている。一方、韓国では大韓航空がアシアナを吸収合併し各国で承認が進み、今年中の統合に向けて歩みを進めている。今後、アシアナブランドは廃止し、2024年までにスターアライアンスを脱退する計画だ。さらに、大韓航空傘下のジンエアーとアシアナ傘下のエアプサン、エアソウルのLCC3社も統合する見通し。一連の合併劇は今後の格安航空券やツアー料金などにも影響を及ぼすとされ、しばらく目が離せない。
利用面に目を向けると安さが売りのLCCは、預け荷物や座席指定などに追加料金がかかることなど不自由さを感じる人は多い。また駐機時間節約のため、搭乗受け付けの締め切り制限に厳しいのもソウル線LCCの特徴。「時間に遅れて航空券を買い直した」と、手痛い目に遭う人も多い。旅慣れた人にとっては安さは最優先事項だが、買い物需要が強い韓国旅行にスーツケースは不可欠。ストレスなく荷物を預けられ、機内食を楽しめるFSCも選択肢に入れるべきだろう。久々の海外で不安な人でも安価にFSCが利用できるのもソウル線の魅力なのだ。
JAL
空港アクセスと時間帯に抜群のパフォーマンス
朝便で訪韓、夜便帰国の弾丸出張も可能なタイムテーブルはビジネスユーザーにロスをさせない王道設定。反面、安売りチケットが出回らないため、正規割引運賃などで上手な買い物をしたい。また、大韓航空とのマイル相互提携は利点が大きい。岡山や九州各地の出発なら1万2000マイル(羽田・成田発なら1万5000)で飛ぶことができる。
ココがイイ(1)両首都の中心部へのアクセスがいい
意外とロスとなるのが空港への移動時間。羽田&金浦という都市中心部へ近い空港利用は交通費ばかりでなく、限られた旅行時間をムダに費やさなくて済む。
ココがイイ(2)フラットビジネスが快適
身体がすっぽりと包まれるようなシェルデザインと大型のパーティションが特徴。短いフライトでも、くつろぎの時間を提供(一部便)。
ココがイイ(3)SDGsを意識した機内食が◎
他社にないカジュアルなカフェスタイルの「SKY DELI by JAL」は、SDGsを意識した紙包装で提供、短いフライトでも食べやすいと好評。