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AirJapan設立、燃油サーチャージ値下げ、A350-1000型機、アフターコロナの航空業界トピックス

2023.06.04

国際線

一時は完全にストップした国際線だが、3年を経て中国からの出入国もいよいよ解禁。今後は各国からのインバウンド旅行客が急増する見込み。新会社や新就航路線など最新情報をアップデートする。

〝AirJapan設立〟から読み解く国際線復活の兆し

 コロナ禍の影響で多くの航空会社が経営破綻するなど、国際線が壊滅的なダメージを受けたことは記憶に新しい。だがANAグループでは来年より新たに東南アジアへ就航する新ブランド「AirJapan」の立ち上げを発表した。国際線復活の機運が徐々に高まっているが、その鍵となりそうなのはやはりインバウンド需要だ。

「観光庁では2030年の訪日外国人を6000万人にする目標を掲げています。当然受け皿となる便数が必要となりますが、フルサービスキャリアではコスト的にも難しい。AirJapanを第3ブラントとして位置づけたことは納得です」(航空アナリスト・鳥海さん)

「AirJapanの和を意識した制服デザインは、海外の人が好みそうだと感じました。日本人より訪日外国人を強く意識しているのでは?」(航空写真家・深澤明さん)

 もちろん日本から海外へのアクセスがよくなるのは歓迎すべきことだが、さらに、燃油サーチャージも下降傾向にあり、パスポートの電子申請が可能となった。海外渡航のハードルは下がっており、国際線完全復活の日は近い。

TOPIC 01|ANAのグループ会社「AirJapan」が始動

「ANA」「Peach」に続くANAグループ3番目の航空ブランド。2024年2月に東南アジア方面へ就航する計画で、成田空港を拠点に関西空港からも路線を拡大していく。日本人のみならずアジアを中心とした訪日旅行客をターゲットとしており、日本らしい発想や品質を強く打ち出しているのが特徴。フルサービスキャリアでもLCCでもない中間的位置づけを目指しているとされ、質の高い機内サービスを提供しつつ、LCCに近い低価格が実現される予定だ。

路線は東南アジア

路線は東南アジア

機材はB787を使用

機材はB787を使用

機材はANAが運航する国際線用のボーイング787-8型機を転用。座席数はエコノミークラスのみで統一し、座席は全324席としている。

シートピッチは32インチでゆったり

シートピッチは32インチでゆったり

エコノミークラスに統一することでシートピッチは32インチを実現。足元もゆったりくつろぐことができる快適性を重視する。

和を意識した曙色帯ベルトが特徴

和を意識した曙色帯ベルトが特徴

色彩や帯ベルトなど日本の伝統文化を取り入れたデザイン。スニーカーを含めた好みのシューズが選べるのも画期的だ。

AirJapan

AirJapanの「r」と「J」の部分をモチーフに、手と手が織り成すやさしさをイメージ。ブランドカラーは日本の伝統色「藍色」と「曙色」を組み合わせた。

TOPIC 02|燃油サーチャージを各社が続々値下げ

2022年10月に過去最高値を更新した燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)。ロシアのウクライナ侵攻による原油価格の高騰に加えて円安が進んだことが主な要因とされるが、JALとANAが発表した最新燃油サーチャージをみると、徐々に値下がりの傾向にある。その背景には新型コロナウイルスの収束による消費意欲が落ち着いてきたことに加え、世界的に化石燃料の「脱ロシア化」が進んだ影響が大きいようだ。

燃油サーチャージJAL

燃油サーチャージANA

TOPIC 03|JALが約20年ぶりに機材を刷新!A350-1000が23年度内に登場

JALでは2023年冬ダイヤより、長距離国際線の次世代機エアバスA350-1000型機を羽田~ニューヨーク線に就航させる。長距離国際線向けのフラッグシップ機が刷新されるのは約20年ぶりとなり、CO2排出量の削減が期待される。客室仕様も刷新するそうで、詳細は続報を待ちたい。

A350-1000

A350-1000は現在長距離国際線で運航されているボーイング777-300ERの後継機にあたる。

TOPIC 04|国際線再開だけじゃない!新規路線も続々就航

Peachは初の中距離国際線となる関西〜バンコク線を昨年の12月に開設。ユナイテッド航空でも羽田〜ニューヨーク路線を開設し、3月からは日本初のイスラエル路線が就航される。国際線の新規就航で、より海外旅行機運が高まりそうだ。

ピーチ初の中距離国際便!

ピーチ初の中距離国際便!

Peach
関空〜バンコク線
機材:A321LR 1便/日

羽田発アメリカ行きを強化

羽田発アメリカ行きを強化

ユナイテッド航空
羽田~ニューヨーク線
機材:B777-200 1便/1日

日本初のイスラエル路線

日本初のイスラエル路線

エルアル・イスラエル航空
成田〜テルアビブ線
機材:B787-9 2便/週

TOPIC 05|羽田空港第3ターミナル直結のエアポートガーデンが全面開業

2020年にオープン予定だった複合施設「羽田エアポートガーデン」が今年1月、全面開業。敷地面積4万3000平方メートルの広大な敷地にホテルやショッピングゾーンのほか、天然温泉が完備された「泉天空の湯 羽田空港」も開業。

羽田エアポートガーデン羽田エアポートガーデン

施設の中核になるエアポートホテルは昨年12月に先行開業。羽田空港第3ターミナルや京急線、東京モノレールの駅からのアクセスも抜群だ。

TOPIC 06|旅券法改正でパスポートの電子申請が可能に

今年3月に改正旅券法が施行され、マイナンバーカードを利用することでパスポートの更新手続きをオンライン上で申請できるようになった。自治体の所定の窓口へ出向く必要がなくなった。手続きにはマイナカードと個人向けWebサイト「マイナポータル」への登録が必要となる。

パスポートの電子申請

申請可能な条件は2つ

(1)パスポートの残存有効期間が1年未満の時
(2)査証欄の余白が見開き3ページ以下の時

2020~2023年の主な出来事

2020年1月17日 ANAと豪州のフルサービスキャリア、ヴァージン・オーストラリアが包括提携契約を締結。

2020年4月7日 緊急事態宣言(1回目)を発令。

2020年4月21日 ヴァージン・オーストラリア・ホールディングスは新型コロナウイルスで打撃を受け任意管理手続き、日本でいう民事再生法の手続きに入った。

2020年9月12日 ジップエア(ZIPAIR Tokyo)が成田〜ソウル線に就航。

2020年11月17日 エアアジア・ジャパンが東京地裁に破産を申請。日本系航空会社では初。

2021年1月26日 アメリカ政府が海外からアメリカへ入国、またアメリカを経由する旅行者に、新型コロナウイルスの陰性結果の証明書または治癒証明書の提示を義務化。

2021年7月2日 JAL、春秋航空日本を子会社化。

2021年7月26日 日本政府は新型コロナウイルスのワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)を発行すると発表。

2021年9月4日 フィリピン航空が破産。アメリカ連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請。

2021年10月1日 日本政府は海外から日本への帰国・入国者を対象とする空港の水際対策として、自宅待機期間を14日から10日に短縮。

2021年10月14日 1947年に設立されたアリタリア-イタリア航空が破産。

2021年11月8日 日本政府は水際対策の緩和としてビジネス目的の帰国・入国を対象に自宅待機期間を10日から3日に短縮。

2021年11月30日 日本政府は新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス「オミクロン株」の世界的な拡大を受け、当面の間、新規入国を原則停止すると表明。

2021年12月25日 ジップエア(ZIPAIR Tokyo)は成田〜ロサンゼルス線に就航。LCCとして初めて、アジアとアメリカ本土を結ぶ初めての太平洋横断路線となる。

2022年1月4日 アエロ・モンゴリア航空が、成田〜ウランバートル線に就航。同社の日本路線の初定期便となる。

2022年2月24日 ロシアのウクライナ侵攻が開始。

2022年3月1日 日本政府は3月より入国者数の上限を1日3500人から5000人に引き上げ。

2022年5月17日 日本政府は韓国からの帰国・入国について、検疫所の宿泊施設での待機期間を3日間から待機なしに変更。

2022年6月1日 日本政府は1日当たりの入国者数の上限を約1万人から約2万人に引き上げ。

2022年6月10日 日本政府は外国人の団体旅行の受け入れを再開。

2022年6月12日 アメリカ合衆国政府はアメリカ渡航時に提出を求めていたPCR検査の陰性証明書を不要にすると発表。

2022年10月11日 日本政府は1日当たりの入国者数の上限を5万人から無制限に変更。また、日本入国時のPCR検査実施、入国後の自宅又は宿泊施設での待機を撤廃。

2022年10月12日 タイ・エアアジアが、初めての日本路線として福岡〜バンコク・ドンムアン線に就航。

2022年10月28日 スターラックス、新千歳・那覇〜台北線の2路線に新規就航。

2022年10月30日 フィンエアーが羽田〜ヘルシンキ線を新規就航。韓国・フライカンウォン航空が成田〜襄陽(ヤンヤン)線に新規就航。

2022年12月8日 ANAが4年ぶりとなる2024年度入社の客室乗務員での新卒採用を再開。

2023年1月6日 ユナイテッド航空、コロナウイルスで延期していた羽田〜ニューヨーク線に新規就航。

2023年2月17日 タイ・ベトジェットエア、関西〜チェンマイ線に新規就航。

2023年3月1日 エルアル・イスラエル航空が成田〜テルアビブ線に新規就航。

2023年3月27日 Peachが名古屋(中部)〜台北(桃園)線に新規就航。

2023年3月30日 バティックエアー・マレーシアが名古屋(中部)〜台北(桃園)〜クアラルンプール線に新規就航。

2023年6月28日 ヴァージン・オーストラリア航空が羽田〜ケアンズ線に新規就航予定。

取材・文/高山 惠

※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2023年3月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。

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