ASUSは台湾の本社で新製品発表会を開催し、『Zenbook』シリーズなどノートPC31製品、74モデルを一挙発表した。
左からASUS JAPAN システムビジネスグループ コンシューマービジネス事業部 統括部長 David Chu氏、インテルのShane Yu氏、ASUS JAPAN 代表取締役社長 Alvin Chen氏、AMDのJessie Teng氏、NVIDIAのJeffrey Yen氏
超薄型、軽量、パワフル、有機EL、PCを新たなレベルへ押し上げる製品が続々
『ASUS Zenbook』シリーズは13~16インチまで11製品20モデルをラインナップ。厚さ10.9mm、重さ約1kgの『ASUS Zenbook S 13 OLED』をはじめ、CPUに液体金属グリスを塗布しパフォーマンスを向上した「ASUS Zenbook Pro 16X OLED」、キーボード上部にセカンドディスプレイを備えた「ASUS Zenbook Pro 14 Duo OLED」、360度開くヒンジを採用したコンバーチブル「ASUS Zenbook 14 Flip OLED」などを揃える。いずれも第13世代インテル Core iまたはAMD Ryzen 7000シリーズのプロセッサーを搭載し、一部を除き有機ELディスプレイを採用する。
『ASUS Zenbook』シリーズはスリム&軽量ボディに有機ELディスプレイを搭載。
『ASUS Zenbook S 13 OLED』の主な特徴。価格は15万9800円~。
クリエイターなどプロのニーズに応える『ASUS ProArt Studiobook』シリーズは、2製品2モデルの展開。第13世代のインテル Core i9-13980HX プロセッサーと、NVIDIA RTX 3000 Ada Generation Laptop、NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptopによる高いグラフィック性能、リフレッシュレート120Hz対応の3.2K有機ELディスプレイを備える。好きなアプリケーション操作を割り当て、直感的な作業を可能にする物理ダイヤル「ASUS Dial」も特徴だ。
『ASUS ProArt Studiobook』シリーズ。物理ダイヤル「ASUS Dial」を搭載する。
『ASUS ProArt Studiobook 16/Pro 16 OLED』の主な特徴。価格は49万9800円。
幅広いニーズに対応する『ASUS Vivobook』シリーズは、動画編集もパワフルにこなせる『ASUS Vivobook Pro』シリーズ5製品、機動性重視の薄型モデル『ASUS Vivobook X』シリーズ4製品、17型の大画面モデルも揃う『ASUS Vivobook』シリーズが5製品、エントリーモデル『ASUS Vivobook Go』シリーズ2製品ほか、コンバーチブルやセパレートなど、18製品52モデルを揃える。
動画編集やゲームも楽しめる本格的な機能を備えた『ASUS Vivobook Pro』シリーズ。
『ASUS Vivobook Pro 16X OLED』の主な特徴。24万5999円~。
すべてのモデルがMIL規格準拠の高い堅牢性を備えているのも特徴だ。発表会後には本社にある品質チェックセンターの一部施設がメディアに公開され、超低温や高湿度環境でのテスト、落下、振動、衝撃テストの様子を見ることができた。新製品はこれらのテストをクリアしているほか、多くのモデルが「ASUSアンチバクテリアガード」による抗菌仕様となっている。また全機種に「ASUS Store限定30日間返品保証キャンペーン」が適用される。
発表会に先駆け、挨拶のため登壇したASUSのJonney Shih会長は、「(ASUSの製品は)すべて人々のニーズから始まっている」と話し、コロナ禍に長時間PCに向き合うことになった人々に対して、高画質な「有機ELディスプレイ」でニーズに応えてきたと紹介した。「技術でエンパワーメントに貢献するとともに、サステナビリティにも取り組んでいる」とシー会長。「Zenbook」のモチーフになっている、日本の「禅」の精神についても触れ、同シリーズでは「シンプルで美しくパワフル」を目指したきたと話す。また新製品では、「超薄型で軽量、持続可能でパワフルかつポータブルな製品に有機ELを組み合わせることで、PCを新たなレベルへ押し上げる」と説明した。
「人々のニーズに応え、最高の体験を提供する」と、ASUSのJonney Shih会長
ASUS JAPAN システムビジネスグループ コンシューマービジネス事業部 統括部長のDavid Chu氏によれば、2023年の新製品のキーコンセプトは「Less is More(少ないほど豊かである)」。まさに「禅」の精神を表したようなコンセプトのもと、無駄を削ぎ落としつつ強味を最大限に引き出し、デザインや性能に反映しているという。なお、新製品は6月にかけて順次発売予定となっている。
取材・文/太田百合子