世界の大手総合旅行ブランドの一つであるエクスペディアから毎年恒例の「有給休暇の国際比較調査」が発表された。
今年で 23 年目となる本調査は、北米・中南米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域の 14,527 名(有効回答数)を対象に、国際的な戦略的調査会社 Northstar Research Partners がエクスペディアに代わり、2023年2月9日~3月3日の期間にオンラインで実施したものだ。
日本の有給休暇の取得に関する主な調査結果は以下のとおり。
休み不足を「感じていない」割合はタイに続いて世界2番目に多い
日本で働く人の57%が休み不足を「感じていない」と回答、世界で2番目に多い割合となった。2021年は55%と半数以上が休み不足を「感じている」と回答したが、2022年は「感じていない」と回答した人の割合が逆転している。
【世界】休み不足を「感じていない」と回答した割合
【日本】休み不足を「感じる」と回答した割合の比較
日本で働く人は「毎月有給休暇を取得」する割合が世界一
有給休暇を取得する頻度について、日本で働く人の約4割は「毎月有給休暇を取得している」と回答しており、これは世界で最も多い割合だった。まとめて休むよりも、定期的に短期間休む方が日本の働き方には合っているのかもしれない。
【世界】「毎月有給休暇を取得している」と回答した人の割合
日本で働く人は世界で最も「週休3日制度を導入してほしくない」と考えている
週休3日制度について、日本で働く人で「仕事の日に長時間労働をすることになるから導入してほしくない」と回答したのは11%。
これは世界で最も多い割合で、 日本で働く人の中には休むことより、仕事が溜まってしまうことを恐れている人が多く、まとまった休暇よりも、定期的に短期間の休暇を取得する方が日本の働き方に合っていることが推察できる。
「仕事の日に長時間労働をすることになるため、週休3日を導入してほしくない」と回答した割合
58%が「上司が休暇取得に協力的」と回答
有給休暇の取得に対する上司の協力体制について、半数以上の人が「上司が休暇取得に協力的」と回答した。この割合は2020年の65%には及ばないものの、2021年(50%)からは8%上昇。
2019年4月に有給休暇の取得が義務化され、上司や職場の協力体制も徐々に改善されていることが考えられる。