バーチャルプライベートネットワーク(VPN)サービスを展開するExpressVPNから、サイバーセキュリティ専門家が監修したダークウェブがもたらす影響と危険性に関するリポートが発表されたので、一部を抜粋して紹介したい。
なお本記事は情報提供のみを目的としており、ダークウェブでの違法な商品の販売や購入を容認または推奨するものではない。このような商品の販売は違法であり、法律上の厳罰を伴う。
ダークウェブとは何か?
ダークウェブとは、従来の検索エンジンにインデックスされていないウェブサイトの隠れたネットワークのことで、通常、一般の人がアクセスすることはできない。
ダークウェブ上の活動はすべてデフォルトで匿名であるため、麻薬や武器の販売など、違法行為に関連づけられることが多いのが実情だ。
しかし、ダークウェブには合法的なウェブサイトも存在しており、内部告発や抑圧的な状況での秘密通信、特定の国で検閲されているニュースへのアクセスなどに利用されることがある。
実際、ジャーナリストや情報提供者は機密情報や検閲された情報を安全に通信、共有することが可能。WikiLeaks、The New York Times、AP通信、BBCなど、いくつかのニュースや情報のウェブサイトはTor版も提供している。
ダークウェブの特定のウェブサイトにアクセスするには、通常Tor(The Onion Router)ブラウザのような特別なソフトウェアが必要。また、VPNは、ダークウェブを利用するユーザーにさらなる匿名性を提供する。
ダークウェブとディープウェブの違いとは
インターネットはさまざまな層で構成されており、ディープウェブはダークウェブを含む、検索エンジンにインデックスされていないインターネットのあらゆる部分を表す言葉として使われている。
しかし、ダークウェブはディープウェブを構成する多くの要素の1つに過ぎず、すべてのディープウェブのコンテンツが違法または危険であるとは限らない。
ただしダークウェブに限って言えば、個人情報は、販売されるデータの種類と量に応じて、さまざまな価格で売買される可能性がある。
これには、数米ドル単位の1件のログイン情報から、数千米ドルの偽造身分証明書まで、あらゆるものが含まれる。こうしたダークウェブでの個人情報売買の拡大は、個人が自分のデータを保護するための対策を講じなければならない大きな理由となっている。