コロナ禍を経て、自宅でコーヒーを楽しむ機会が増え、コーヒーをより美味しく、極力手間なく淹れる習慣ができたのではないだろうか。水道水を沸騰させてコーヒーを淹れたとき、「なんかイマイチ」と感じた経験があるなら、ぜひ本記事を確認してほしい。コーヒーのプロ2名に、コーヒーを美味しく淹れる方法を聞いた。
UCC講師に聞く!コーヒーを淹れるときのNG行動
一人目のコーヒーのプロは、先日、富士山の銘水の製品発表会に登壇したUCCコーヒーアカデミー専任講師である村田果穂氏だ。自宅でコーヒーを淹れるときに美味しさを損ねるNG行動を聞いたところ、次の3つを教えてくれた。
UCCコーヒーアカデミー専任講師 村田果穂氏
1.朝一番の水道水を使ってコーヒーを淹れる
給水管に長く滞留している水は、塩素が薄く消毒効果が低いため、飲料水には向いていないという。バケツ1杯分くらい水を流してからコーヒーに使おう。
2.メジャースプーン1杯分がコーヒー1杯分と信じ込んでいる
よくメジャースプーンで計ったコーヒー粉1杯分がコーヒー1杯分といわれるが、各家庭にあるメジャースプーンの大きさは統一されているわけではない。7.5g取れることもあれば10g取れることもある。コーヒー粉は1gでも変われば、味が変わるので、手持ちのメジャースプーンは何グラム取れるのか、一度計ってみるといいそうだ。
ちなみに、スタンダードカップの一杯140ccは、「コーヒー粉12gにお湯160cc」がおすすめだそうだ。
3.沸騰したお湯でコーヒーを抽出する
お湯の温度によって、抽出したコーヒーの味わいが変わる。沸騰したお湯で抽出してしまうと、苦味・渋味・雑味の成分が出やすくなる。92~96度の温度帯が最もおすすめで、苦味や酸味、甘さがバランスよく引き出せるという。92~96度にするには、沸騰したお湯をドリップポットや急須に移す、もしくは1~2分火から外して待つと良い。
浄水型ウォーターサーバーなら手軽に浄水で淹れられるのか?
村田氏が登壇した富士山の銘水の製品発表会では、新製品であるコーヒー機能付き浄水型ウォーターサーバー「every frecious tall+cafe(エブリィフレシャス・トール+カフェ)」が紹介された。水道水を注ぐだけで、飲み水はもちろん、料理やコーヒーまで楽しめる。UCC グループと共同開発し、UCCが独自に開発したカプセル式のドリップコーヒーシステム「ドリップポッド」を搭載していることにより、ボタンひとつで本格的な味わいのドリップコーヒーが淹れられる。
村田氏は「一杯のドリップコーヒーのうち、コーヒーの成分は1割ほどで、9割は水分が占めています。美味しいコーヒーを淹れるためには、美味しいお水は欠かせない要素です。 ご家庭でコーヒーを抽出する際に、水道水をそのまま使用している方も多いと思いますが、浄水で淹れることで、コーヒー豆本来の香りや、酸味や甘さなどの味わいをより楽しむことができます」と述べた。