大学生エンジニアチームが創業したYOMY!社は、拡大するオンライン教育市場に、独自のサービスで挑戦する。代表の安田莉子氏に話を聞き、新しい発想のビジネスを探った。
「絵本の読み聞かせは素晴らしい教育だが、毎日バタバタ、読み聞かせをできない日も多い、正直絵本の時間が取れていない、というお母さんお父さんの声も多く聞く」とは同社代表の安田莉子氏。
忙しい家事やリモートワークの合間に、読み聞かせの時間をとるのは大変だ。そのさなかに、誰かが絵本を読んでくれるなら、仕方なく動画を見せたり、ゲームをさせていた保護者にとっては、ありがたいサービスかもしれない。
しかし、家庭の読み聞かせの代替のサービスととらえると、本質から外れるだろう。YOMY!の料金体系は、
家庭の代替なら、一般の読み手と、子どもの保護者がオープンに参加できるマッチングプラットフォームにすれば、もっと安くサービス提供できただろう。
しかしYOMY!はそうせず、趣旨に賛同する大学生に限定して読み手を採用。ダイアロジック・リーディングのトレーニングを行ってから、実際のサービスに投入している。
読み聞かせるのは市販の絵本だから、コンテンツで差はつかない。勝負は、本来の提供価値である「自分の考えをアウトプットする体験」をどこまで高められるか。
実際のサービスをのぞかせてもらうと、確かに従来の読み聞かせとは、確かに違ったイメージ。子どもたちの発言機会が多く、話が進むにつれて場が盛り上がっていく。行き過ぎると脱線もするが、うまく本に集中を戻す進行は、訓練された読み手ならではだろう。
個人的には特に、本をきっかけに夢を語ったり、物語の先を想像するなど、子どもが自分の世界に入って考える時間は、自分の子にも日常的に体験してほしいと感じた。
塾や習い事に並ぶサービスとして、読み聞かせの新ジャンルは成立するか。お子さんのいる方は、無料体験(対象:3〜8歳)を利用して、その様子をみてみてはいかがだろうか。
取材・文/ソルバ!
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