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ポイント還元率が最大15%超!モバイル総合金融サービス「Olive」の新しさと狙いはどこにあるのか?

2023.05.01

 日本を代表するメガバンクの一角であるSMBCグループが、2023年3月から開始した新しい金融サービス「Olive」は、ポイント還元率が最大15%というお得さや、フレキシブルペイというクレジット・デビット・ポイント払いを切り替えられる新機能の目新しさがウリだ。が、使い勝手はいかがなものだろうか。

Oliveが持つ機能や、使い方の特長、注意点などを本記事でまとめた。

Oliveの主なスペックや使い方―フレキシブルペイはスマホアプリで切り替え

Oliveでは、三井住友銀行、三井住友カード、SBI証券、オンライン保険の機能が1つのアプリに集約したスマホアプリと、券面に番号の刻印が無いナンバーレスカードを使ってサービスを利用する。

■Oliveのスマホアプリ

引用元:三井住友銀行

Oliveでは預金口座の残高や入出金履歴、カード決済の利用明細、投資信託など金融商品の残高などがワンタッチで確認できる。また、フレキシブルペイで、クレジット、デビット、ポイント払いの切り替えも同アプリで行なう。

また、ナンバーレスカードには、キャッシュカード、クレジットカード、デビットカード、ポイント払いの4つの機能が集約されている。

ポイント還元率や、保険の補償額の違いから3種類にわかれる。下表にその違いをまとめる。

■Oliveで発行するナンバーレスカードの比較

SMBCグループ発表の情報より編集部にて作成

クレジットでの基本還元率0.5%の場合、利用金額税込200円ごとにVポイントが1ポイント貯まる計算になる。

与信が必要なクレジットには審査があるが、審査に落ちたとしてもカードは発行される。当然だが、フレキシブルペイの「クレジット」は利用できない。また、審査落ちの場合でも年会費はかかる。

最大還元率15%の実現にはクレジット機能が必須なので、審査落ちしてまでカードを使うメリットはないかもしれない。プラチナプリファードは最大還元率が16%となっているが、これは、「Oliveの選べる特典」でのポイントアッププログラムが、一般カードと、ゴールドでは+1%なのに対し、プラチナプリファードでは+2%となっているためである。

他の機能面では、以下のような特長がある。新しいサービスであるため、様々な制約があると理解しておきたい。

・フレキシブルペイの引き落とし口座は三井住友銀行のみ
・2年以上利用が無い場合は、未利用口座管理手数料として1,100円がかかる
・カード決済の不正利用被害に遭った場合、デビットとクレジットでは補償があるが、ポイント払いの場合には、補償がない
・ガソリンスタンドや、航空会社の機内販売では、クレジットモードしか使えない。タッチ決済の「iD」ではデビットモードでの支払いになる

■ポイントアップの条件イメージ

引用元:三井住友銀行

一般、ゴールドでの基本のポイント還元率は0.5%と低い部類に入るが、対象のコンビニや飲食店(下図)でのクレジットモードのタッチ決済で、+4.5%となったり、これらの店舗でタッチ決済を利用する際、カードに対して、家族の登録があると1人当たり+1%で最大5%の加算があったりする。

■Vポイント加算対象店舗

引用元:同
主にコンビニやファーストフード、ファミレスなどのチェーン店が名を連ねている

取引特典としてのポイントアップで+2%なら毎月実現できそう

店舗を限定しない、取引特典としてのポイントアップ条件では、以下のようなものがある。

・三井住友銀行またはVpassアプリに月1回以上のログイン:+1%
・「Olive」の選べる特典で「Vポイントアッププログラム」選択: +1%(プラチナプリファードは最大+2%)
・「Olive」アカウントがあり三井住友銀行の住宅ローン残高あり:+1%
・SBI証券口座を持ちVポイントサービスへの登録と対象の取引の実施:最大+2%

条件の達成のしやすさを考えると住宅ローン残高ありやSBI証券での取引は敷居が高いので、アプリへのログインと、Vポイントアッププログラムの選択で、+2%ならば達成しやすそうだ。基本還元率と合わせて2.5%であれば、他のクレジットカード還元率と比べても高い還元率だといえる。

SMBCグループ経済圏としての「Olive」はまだ不完全に見える

 Oliveの対象は預金とクレジットカードとSBI証券とオンライン保険と、ラインナップが整っているように見える。

 このうちSBI証券はSMBCグループ外といえるが、2022年7月にSMBCグループとSBIグループが2022年7月に資本業務提携を行ない(プレスリリース)、SBIホールディングスに対し、三井住友フィナンシャルグループが約10%の議決権を得ている。そのため全く無関係というわけではない。

 一方、SMBCグループは下図のように、消費者金融サービスであるプロミスや、SMBCモビットを手がけるSMBCコンシューマーファイナンス、総合証券会社であるSMBC日興証券、主に富裕層向けに商品設計されているSMBC信託銀行などがあるが、これらのサービスの利用明細や、保有資産残高などは、2023年4月現在ではOliveで参照できない。

■SMBCグループの企業一覧

引用元:SMBCコンシューマーファイナンス

Oliveのサービスインのプレスリリースでは、“Oliveを通じてサービスがつながり、お客さまの生活や人生がより豊かに循環していくお手伝いできるサービスでありたい”という想いを掲げている。この想いの実現に向けて、グループ内外でどのような金融サービスをOliveと連携していくのだろうか。またそれに対して、利便性を感じる利用者がどのくらい増えるのだろうか。今後のサービスの拡充に注目していきたい。

文/久我吉史

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