小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

GWのお出かけにおすすめ!埼玉県こども動物自然公園でしか体験できない「ペンギンヒルズ」と「キリンテラス」の魅力

2023.04.27

キリンテラス

昭和57年(1982)キリンが4頭、「埼玉県こども動物自然公園」にやってきた。

当時、木造のキリン舎でとてもカントリー調の風景が広がっていた。それから約40年。

木造であるからこそ、北風が襲う放飼場と建物の老朽化。当然、暖房が効くはずもない。そこで、飼育係や園関係者に芽生えてくるのは「キリンたちの暮らしをもっと快適にしたい!」という思いだった。

平成30年(2018)いよいよ新キリン舎の計画がスタートする。

当時、ドイツ・ミュンヘンのヘラブルン動物園まで視察に行った 田中理恵子(たなかりえこ)園長に話を聞いた。

園長は同園の正面ゲートに掲げられた園の看板イラストを始め、園内の案内看板やグッズのイラストなども手がける。

このキリンテラスの入り口を入ったところにある壁画のキリンも園長が手がけた物なのだ。

国内のキリン舎の資料を集め、ドイツ・ミュンヘンにはガラス張りのキリン舎があるということを知り、その展示をしているヘラブルン動物園まで視察に行くこととなる。園長を含む視察チームは、日本国内では見たこともない、視界を遮るモノのないガラス越しに間近で動くキリンの姿。同じ地面に立つキリンの足元から頭の先まで見上げることができる展示にはとても魅力を感じたのだそうだ。新キリン舎は、ドイツ・ミュンヘンのヘラブルン動物園のキリン舎をモデルに建てることが決まった。

令和2年(2020)キリンの放飼場の敷地内に新たに建設が始まった。その高さは約10mのビッグサイズ。

3階建てのビルに相当する。新キリン舎の中には、来園者からは見えないが、アメリカから輸入したシュートといわれるキリンの保定を行う枠も導入された。これはキリンたちを安全に治療したり、体重を測ったりとキリンたちの健康を管理する上で大事な装置である。

令和4年(2022) 3月8日 国内初のガラス張りのキリン舎『キリンテラス』がオープンした。

南向きに設置された地面から屋根まで突き抜ける大開口な窓は開放感があり、放飼場に吹く北風も何のその。

心地よいぬくもりだけを『キリンテラス』内に注いでくれる。また、室内から間近で見上げるキリン越しに放飼場を散歩するキリンたちの姿まで見えるのは一体感がある。

光が差し込んでくるとその影とのコントラストも美しく、そこにキリンがたたずんでいる光景は一枚の絵を見ているようでぜいたくな気持ちにもしてくれる。壁際にベンチでもあれば腰を下ろしてじっくり見ていたくもなるだろう。

『キリンテラス』の建物を出れば広い放飼場が広がる。そこにはこれまでと変わらずゆったりと生活するキリンたちの姿を見ることができる。どことなく牧場感が漂う光景は、おそらく旧キリン舎の趣ある木造建築のせいではないだろうか。

この光景も、「埼玉県こども動物自然公園」でしか味わうことの出来ない光景である。

令和5年(2023) 3月15日に、新たなキリンの赤ちゃんが生まれた。元気な男の子である。 

埼玉県こども動物自然公園「動物ニュース」キリンの赤ちゃんが生まれました!

埼玉県こども動物自然公園「動物ニュース」キリンの赤ちゃんの公開がはじまります。

と、ここでキリンテラスの紹介は終わるのだが、実は『キリンテラス』にはキリンと隣接して暮らす生き物がいる。

それは遺伝子学的に象の仲間である「キボシイワハイラックス」たちだ。日本国内で飼育されているハイラックスには「ケープハイラックス」と「キボシイワハイラックス」の2種類が存在する。

多くの国内動物園では「ケープハイラックス」を目にすることは多いのだが、この「キボシイワハイラックス」はここ「埼玉県こども動物自然公園」でしか飼育されていない。キリンの隣人は、日本では貴重な象の仲間だということ。

ネズミやモルモットのような姿をしているが、明らかに違うのはその歯である。ネズミやモルモットは二本の前歯がカンナのように並ぶ一方、ハイラックスの口を見ると鋭いペン先のような牙が二本生えているのだ。その表情はドラキュラのようだとも言われたりもする。

また、忍者のような素早さで展示場内を跳ね回る姿は初めて見る者を驚かせる。

ぜひ、『キリンテラス』の住人である「キボシイワハイラックス」の展示にも立ちどまってその姿や行動を見てもらいたい。

【取材協力】
埼玉県こども動物自然公園
〒355-0065 埼玉県東松山市岩殿554
TEL:0493-35-1234
Twitter/ YouTube/ Facebook/ Instagram

【写真/記事】
・動物園写真家 / 動物園ライター 阪田真一(HP)/ Twitter/ note

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。