いつの世の中もダイエットと健康づくりはみんなの関心事。食事制限とかサプリメントとかいろいろあるけど、みんなわかっているんですよね。痩せるには運動をしなきゃいけない。
そんな中、随分街に増えたなあと思うのが24時間使い放題ジムとストレッチ施設。特に「エニタイムフィットネス」と「Dr.stretch」がいろんな駅前に出店。まあ、かくいう私もエニタイム会員でもあり「Dr.stretch」に週1通っている生徒でもあります。
エニタイムは本当に便利で会員なら24時間使えるのはもちろん、地方でも使えるので出張で行った際に鍛えたいモードになったらヒョイっと行けるんですよね。あと土足もOKなのでジーンズとかでもちゃちゃっとできちゃうのもよし。シャワー施設とかは簡易的なものだし、プールもないけど、そういうのがいらない私としては非常に理想的です。正直、従来のスポーツジム退会しちゃいましたもん。紫のICチップ入りの鍵があれば全国の施設を利用可能で、店員がいない時間帯だってあるんですよね。その代わり防犯カメラが各所に設置されていて、危険行為や違反行為があると、後日厳重注意が来るというシステム。この仕組みってよくできていて、やはりジム運営でお金がかかる人件費をシステムによってカットするのが上手ですね。そりゃ駅前にバンバン出店できるわけですよ。
一方、「Dr.stretch」もブルーオーシャンをよく見つけたなあ、と。「ストレッチ専門店」というジャンルに特化してトレーナーを育成して施術をする。ストレッチって自分ひとりではできない部分もあるし、何より意思がないと続かない。そこに着目して60分なり80分なりしっかりとトレーナーが自分の体を伸ばしてくれるのって、かなり助かるんですよね。だって自分ひとりでそのくらい長い時間ストレッチできます? 私には無理だ。気が散ってYouTubeとか見ちゃう。
ストレッチって運動している人だけのものではなくてご年配の方、肩こりや腰痛持ちの方、すなわち筋トレ分野とマッサージ分野と整体分野の3つのいいとこ取りしてる感じなんですよね。そりゃ駅前にバンバン出店できるわけですよ。
劇的なCMで話題を呼んだRIZAP
さてここで温故知新。一時期流行した店舗型健康づくりを思い出してみます。まず最近ではありますがRIZAP。印象的なテレビCMでビフォーアフターを鮮烈に見せつけ、しかも2か月で劇的に痩せるという謳い文句。随分流行りましたし、店舗数も増えましたよね。
私の友人も入会していたのでどんなものか聞いていたのですが、まず毎回の食事報告。食事を添削してもらえてアドバイスもらえるんですね。そしてパーソナルトレーナーが追い込む筋トレ。めっちゃしんどいらしいです。まあ、トレーナー側も短期間で成果を出さなきゃいけないので必死でフォローしますよ。しかし近年では当初の勢いはなく、その原因のひとつとして「パーソナルトレーナーの急増」が挙げられています。競合が増えたんですね。そんなRIZAPも昨今は「chocoZAP(ちょこざっぷ)」というエニタイム形態のジムに力を入れています。
あと忘れられないのは「加圧トレーニング」。腕と脚の付け根に専用の加圧ベルトを巻いてギューッと締めて低重量で短時間トレーニングすると高重量長時間トレーニングしたのと同じ効果が得られ、しかも成長ホルモンが多めに出るとかなんとか。かくいう私も1年ほどやっていた時期がありました。
パンプ感はあるのでめっちゃ鍛えた気になるのですが効果があったのかどうかは今でもわかりません。これも「加圧公認」のマークのところのみが施術できたようで、そこらへんの特許問題がゴタゴタして結果、店がどんどんなくなっていた印象です(私が行っていたところもそうでした)。
とまあ、流行っている健康づくりには大概お金を払っている私ですが、今年はヨガとピラティスも始めようかななんて思っています。
家の周りでも走っとけよ、って話ですよ、ほんと。
文/ヒャダイン
ヒャダイン
音楽クリエイター。1980年大阪府生まれ。本名・前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。様々なアーティストへ楽曲提供を行ない、自身もタレントとして活動。
※「ヒャダインの温故知新アナリティクス」は、雑誌「DIME」で好評連載中。本記事は、DIME5月号に掲載されたものです。