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ニュースでよく見るキーワード「人口ボーナス」の意味と定義

2023.05.06

人口ボーナスとは、15~64歳の生産年齢人口が多いことや増えていることを指します。人口ボーナスにはどのような特徴があるのでしょうか?現在人口ボーナス期にある国についても見ていきましょう。反対の意味を持つ、人口オーナスについても解説します。

人口ボーナスとはどのような意味?

15~64歳の生産年齢人口が多い状態や増えている状態が人口ボーナスです。具体的にはどのような基準が設けられているのでしょうか?まずは人口ボーナスの基本的な知識を確認しましょう。

生産年齢人口が多いか増え続けていること

生産年齢人口とは働いて生産活動の中心にいる年齢層の人口で、15~64歳が該当します。生産年齢人口に対し、14歳以下や65歳以上の年齢層が従属人口です。

国全体の人口構成として、生産年齢人口が従属人口より大幅に多い状態や増え続けている状態、もしくはその両方に当てはまっている状態を人口ボーナスといいます。また人口ボーナスが訪れた時期が人口ボーナス期です。一つの国で何度も起こることではなく、一度終わるともうやってこないとされています。

生産年齢人口が少ないのは人口オーナス

一度人口ボーナスが訪れると、その後は出生率が下がり、人口ボーナス期に生産年齢人口だった世代が徐々に65歳以上になっていくため、生産年齢人口の割合は低下していきます。このように少子高齢化が進んでいる状態が『人口オーナス』です。

『オーナス(onus)』は『負担、重荷、義務』を意味する英語で、『人口オーナス』とは全人口に対して働ける人数が少なく、常に人材が不足しているような状況に置かれるため、経済が成長しにくいタイミングです。

人口ボーナス期の定義

人口ボーナス期に突入したかどうかは、生産年齢人口と従属人口にどれくらい差があるかにより判断します。以下のいずれかの状態であれば、その国は人口ボーナス期です。

  • 生産年齢人口の割合が増加し続け、従属人口の割合が低下し続けている
  • 生産年齢人口の割合が増加し続け、かつ『生産年齢人口÷従属人口』が2以上である
  • 『生産年齢人口÷従属人口』が2以上である

例えばある国の生産年齢人口が5,000万人で、従属人口が2,000万人という場合には、『5,000万人÷2,000万人=2.5』のため、この国は人口ボーナス期であるといえます。

参考:人口ボーナス期で見る有望市場は |ジェトロセンサー

人口ボーナス期の特徴

経済学者のイメージ

(出典) pixta.jp

ボーナスというと賞与をイメージする人も多いかもしれません。人口ボーナス期は国の成長にとってチャンスの多いボーナスのような期間です。タイミングを逃さなければ国自体が大きく発展し、個人においても投資により資産を増加させられる可能性があります。

経済成長しやすい

人口ボーナス期は、14歳以下の人口が圧倒的に高い割合を占めた後、出生率が低下したときに始まります。14歳以下の子どもと65歳以上の高齢者が少なく、生産年齢人口の割合が高いため、多くの人が仕事に従事しやすい環境です。

全体的に経済活動が活発になりやすく、右肩上がりに成長していく企業が多いでしょう。企業が成長すれば従業員の給与が上がり、税収が増えて国も豊かになります。

人口ボーナス期は投資もチャンス

多くの企業が成長する人口ボーナス期は、投資により資産を増やすチャンスでもあります。例えば日本が人口ボーナス期であるなら、東証株価指数に連動するように運用する投資信託に投資するだけで、大きな利益を得られるかもしれません。

株価が上がり始めるタイミングや、上限に達したタイミングをうまく捉えられれば、人口ボーナス期を利用した資産形成が可能です。

社会保障費の負担が少ない

社会全体で成長や暮らしをサポートする必要のある子どもや高齢者が少ない人口ボーナス期には、社会保障費の負担が少ないのも特徴です。経済成長を実現しやすい上、社会保障費の負担が大きくないため、余剰資金をさらなる経済発展のために使えます。

社会保障費という視点から見ても、経済発展に資金を集中的に投入しやすい環境が整っている状況といえるでしょう。

人口ボーナス期の国はある?

アメリカの都市

(出典) pixta.jp

現在でも世界には人口ボーナス期の国があります。どの国が成長しやすいタイミングを迎えているのか、正しく判断できれば、投資先を決める場合にも役立つでしょう。

日本、中国、欧米諸国は人口オーナス期

内閣府の資料によると、日本・ドイツ・フランス・イタリアの人口ボーナス期は、1990年代に終了しているそうです。アメリカ・カナダ・オーストラリア・中国も、2010年代には終了しています。

先進諸国はすでに成長局面を終え、少子高齢化が進む人口オーナス期に突入しています。今後これらの国では生産年齢人口の減少が見込まれており、経済成長の面では厳しい状況にあるといえるでしょう。

参考:アジアがけん引する景気回復とギリシャ財政危機のコンテイジョン|第2節 アジアの長期経済見通し|内閣府

人口ボーナス期を迎えるのは新興国

人口が増えている新興国では、出生率が低下したタイミングで人口ボーナス期が訪れるといわれており、これから人口ボーナス期を迎える国があります。例えばインドやフィリピンは、今まさに人口ボーナス期のタイミングです。

これから経済が成長し株価も上がっていくと見込まれるため、これらの国へ投資しておけば、大きな利益を期待できるかもしれません。

参考:アジアがけん引する景気回復とギリシャ財政危機のコンテイジョン|第2節 アジアの長期経済見通し|内閣府

構成/編集部

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