あなたが「感じがいい」と思うのは、どんな人でしょうか?
いつも率先して元気に挨拶をしてくれる職場の部下。相づちのバリエーションが豊富で、聞き上手な同僚。仕事のプロセスから正当な評価をしてくれる上司は感じがいいと思うのではないでしょうか?
一方で、仕事の指示が曖昧なのに、突然「まだ?」と自分の都合で催促してくる上司や、ネガティブワードや余計なひと言が多い部下、人が話している最中に何かと自分の話をかぶせてくるような同僚は、決して感じはよくないと思います。
こうしたちょっとした場面で始まる「感じがいい・悪い」の印象づけは、ビジネスシーンにおいても大きな影響を及ぼします。組織の中で働いている以上、人との関わりをなくすことはできません。せっかく縁があって知り合ったわけですから、気持ちよく付き合える関係を築き上げたいものです。
本記事では50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』シリーズの著者で産業カウンセラーの大野萌子さんの著書『「感じがいい人」の行動図鑑』の一部を抜粋し、再構成して気持ちよく働くためのヒントをお届けします!
「つまらないものですが」ではなく「気持ちばかりですが」と言って渡す
ビジネスパーソンであれば、折に触れ、手土産を持参する機会も多いと思います。普段はそうした習慣のない人も、いつも以上にお世話になったり、とりわけ迷惑をかけた時は、手土産にお礼や謝罪の意味を込めたりするものです。その際、悩ましいのが選び方。手土産は基本的に、いわゆる「消えもの」がよいとされています。消えものとは、食べ物や生花、使い切りできるものなど、ある程度時間がたったり、使ったりすることで、なくなってしまうもののこと。例えば、あなたが手土産に食器や装飾品などをもらったとして、それがすでに持っているもの、好みではないものだったとしても、簡単に手放せませんが、「消えもの」なら、負担が少なくてすみます。さらに、消えものの定番、食べ物なら、個包装、かつ日持ちのするものがおすすめです。仮にそれが相手の好みでなくとも、ほかの誰かにお裾分けしやすいからです。
また、相手に持ち帰ってもらう場合は、重さや形にも配慮が必要。どんなにいい品でも重すぎたり、大きすぎるものは控えるか、別送するのが心遣いです。
ちなみに、お渡しする際、「つまらないものですが」「お口汚しですが」などと言う方がいますが、これはNG。お礼や謝罪の気持ちを込めて用意したものを「つまらない」と卑下しては、相手もいい気はしないでしょう。
「気持ちばかりですが」「最近話題のお菓子なので、ぜひ召し上がって」といった言葉を選ぶと、気持ちよく受け取っていただけます。
《POINT》
手土産の定石は「消えもの」。持ち帰りやすさや日持ちにも配慮して選ぶ
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職場、取引先、親族、近所付き合いなど、様々な人と関わる中で「感じがいい人」は、絶妙なコミュニケーションの術を無意識のうちに、あるいは意識的に身につけています。そんな「感じがいい人」がさりげなくやっている行動や言動の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっとした話し方や言葉遣い、意識の向け方を変えるだけで、相手に与える印象は必ず好転します。「感じがいい人」の行動図鑑』の中で紹介している65のアクションをヒントに仕事も、人間関係も、うまくいく幸せ習慣を手に入れてください。
著/大野萌子
著者/大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。