あなたが「感じがいい」と思うのは、どんな人でしょうか?
いつも率先して元気に挨拶をしてくれる職場の部下。相づちのバリエーションが豊富で、聞き上手な同僚。仕事のプロセスから正当な評価をしてくれる上司は感じがいいと思うのではないでしょうか?
一方で、仕事の指示が曖昧なのに、突然「まだ?」と自分の都合で催促してくる上司や、ネガティブワードや余計なひと言が多い部下、人が話している最中に何かと自分の話をかぶせてくるような同僚は、決して感じはよくないと思います。
こうしたちょっとした場面で始まる「感じがいい・悪い」の印象づけは、ビジネスシーンにおいても大きな影響を及ぼします。組織の中で働いている以上、人との関わりをなくすことはできません。せっかく縁があって知り合ったわけですから、気持ちよく付き合える関係を築き上げたいものです。
本記事では50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』シリーズの著者で産業カウンセラーの大野萌子さんの著書『「感じがいい人」の行動図鑑』の一部を抜粋し、再構成して気持ちよく働くためのヒントをお届けします!
商談の後に、食事の場を用意したいと思っています。アレルギーやお嫌いなものなどあればお知らせください
ひと昔前まで、仕事に接待はつきものでした。ゴルフ、飲食、お歳暮やお中元といった贈答など、どちらかというとしないほうが悪い印象を与えることになるということで、商談後に食事の場を準備していいかなどと、確認するまでもありませんでした。
ところが最近ではコンプライアンスという言葉が浸透し、社会通念上好ましくないと思われる接待は控えるようにしている企業も増えています。実際に大企業の中にはホームページ上に接待に対する考え方を明示しているところもあります。
けれど、接待によって親睦を深め、仕事を円滑に進めるのも、決して悪いことではありません。過度でなければ、仕事の潤滑油になる場合もあります。ただし、昨今の状況を加味して、実施する場合はきちんとプロセスを踏むのが重要です。
接待をしたい場合は、まず相手に都合を確認すること。相手の会社が接待を禁止している場合もあるからです。そこであらかじめ相手に「○日の商談後に、食事の場を用意したいと思いますが、ご都合はいかがでしょうか?」と打診しておくのがよいでしょう。その際、場所や終わりの予定時間も伝えておくとより親切です。
接待とはそもそもお茶や食事を振る舞い、客をもてなすことです。貴重な時間を割いてもらうのですから、満足してもらえるようリサーチも入念にすべきです。自分のおすすめを強要するのではなく、場所や時間、アレルギーの有無、好きなものや苦手なものなど、相手の都合や好みを詳細に確認することが大切です。
《POINT》
会社の接待規定確認は大前提。OKが出たら相手の都合や希望を加味し、気持ちのいい接待を
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職場、取引先、親族、近所付き合いなど、様々な人と関わる中で「感じがいい人」は、絶妙なコミュニケーションの術を無意識のうちに、あるいは意識的に身につけています。そんな「感じがいい人」がさりげなくやっている行動や言動の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっとした話し方や言葉遣い、意識の向け方を変えるだけで、相手に与える印象は必ず好転します。「感じがいい人」の行動図鑑』の中で紹介している65のアクションをヒントに仕事も、人間関係も、うまくいく幸せ習慣を手に入れてください。
著/大野萌子
著者/大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。