あなたが「感じがいい」と思うのは、どんな人でしょうか?
いつも率先して元気に挨拶をしてくれる職場の部下。相づちのバリエーションが豊富で、聞き上手な同僚。仕事のプロセスから正当な評価をしてくれる上司は感じがいいと思うのではないでしょうか?
一方で、仕事の指示が曖昧なのに、突然「まだ?」と自分の都合で催促してくる上司や、ネガティブワードや余計なひと言が多い部下、人が話している最中に何かと自分の話をかぶせてくるような同僚は、決して感じはよくないと思います。
こうしたちょっとした場面で始まる「感じがいい・悪い」の印象づけは、ビジネスシーンにおいても大きな影響を及ぼします。組織の中で働いている以上、人との関わりをなくすことはできません。せっかく縁があって知り合ったわけですから、気持ちよく付き合える関係を築き上げたいものです。
本記事では50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』シリーズの著者で産業カウンセラーの大野萌子さんの著書『「感じがいい人」の行動図鑑』の一部を抜粋し、再構成して気持ちよく働くためのヒントをお届けします!
ありがとうございます。△△さんの企画がヒントになっているんです
せっかく褒めてもらっているのにもかかわらず、「そんなことないですよ」とか「私なんてまだまだです」などと否定してしまう人、多いですよね。「褒めを素直に受け入れると生意気、自信過剰だと思われそう」という謙遜のつもりでしょうが、それも度を越すと、逆に褒めてくれた相手を不快な気持ちにさせることになります。過剰な謙遜や自分を卑下するような後ろ向き発言は、聞く側も気持ちいいものではないはず。相手はあなたのことを認めて褒めてくれているのですから、その言葉を素直に受け取って、お礼を言えばいいだけです。それができるからこそ好かれます。
前にも述べましたが、最近は特に若い世代の間で、自己肯定感の低い人が増えています。そこには、人と違ったり、目立つことによって否定される対象となり得るといった背景もあるのでしょう。そんな環境の中で、自分の感情を率直に表現できなかったり、自分を大切にできず、「どうせ自分なんて」というネガティブ沼にハマってしまうのはわかります。ただ、その沼に相手まで巻き込んでしまうのは避けたいものです。「この企画、着眼点がおもしろいですね。さすが○○さん」などと褒められて返答に困ったら、「ありがとうございます。神が降りてきました」など、たまたま思いついたと受け入れてみてはどうでしょう。
また「実は△△さんの企画がヒントになったんです」などと、褒めを重ねて返せば、きっと好循環が生まれるはずです。
《POINT》
過度な自虐や謙遜のしすぎは逆効果。褒め言葉は素直に受け取って、上手に返すこと
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職場、取引先、親族、近所付き合いなど、様々な人と関わる中で「感じがいい人」は、絶妙なコミュニケーションの術を無意識のうちに、あるいは意識的に身につけています。そんな「感じがいい人」がさりげなくやっている行動や言動の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっとした話し方や言葉遣い、意識の向け方を変えるだけで、相手に与える印象は必ず好転します。「感じがいい人」の行動図鑑』の中で紹介している65のアクションをヒントに仕事も、人間関係も、うまくいく幸せ習慣を手に入れてください。
著/大野萌子
著者/大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。