あなたが「感じがいい」と思うのは、どんな人でしょうか?
いつも率先して元気に挨拶をしてくれる職場の部下。相づちのバリエーションが豊富で、聞き上手な同僚。仕事のプロセスから正当な評価をしてくれる上司は感じがいいと思うのではないでしょうか?
一方で、仕事の指示が曖昧なのに、突然「まだ?」と自分の都合で催促してくる上司や、ネガティブワードや余計なひと言が多い部下、人が話している最中に何かと自分の話をかぶせてくるような同僚は、決して感じはよくないと思います。
こうしたちょっとした場面で始まる「感じがいい・悪い」の印象づけは、ビジネスシーンにおいても大きな影響を及ぼします。組織の中で働いている以上、人との関わりをなくすことはできません。せっかく縁があって知り合ったわけですから、気持ちよく付き合える関係を築き上げたいものです。
本記事では50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』シリーズの著者で産業カウンセラーの大野萌子さんの著書『「感じがいい人」の行動図鑑』の一部を抜粋し、再構成して気持ちよく働くためのヒントをお届けします!
お声が少し遠いようですが、今どういう状況ですか?
WEB会議では様々なトラブルが発生します。接続できない、音声が聞こえない、途切れる、画面がフリーズする、通信が切断する、終了ボタンが押されて中断してしまう︙︙数え上げたらきりがありません。それゆえに、WEB会議にトラブルはつきものと考えておくと慌てずにすみます。
実際にトラブルが発生した時、誰よりも焦っているのは発言している本人です。そんな相手に「声が聞こえません!」「文字が読めません!」などと高圧的かつ断定的な言葉をかけたら、相手の焦りは募るばかり。冷静に対処することができず誤動作を起こし、さらなるトラブルにつながる可能性もあります。焦っている人の背中をたたくのではなく、そっと手を添えるように「少しお声が遠いようですが」「文字を拡大していただけますか?」と推量や質問の表現で声かけをする。言葉が少し変わるだけで、相手は責められているのではなく、気を使われていると感じることができます。
誰も意図してトラブルを発生させているわけではありません。特にWEB会議に慣れていない人はパニックに陥りがちです。無遠慮な言葉を投げかけて、さらに慌てさせるより、落ち着いて対処してもらうほうが迅速な問題解決につながり、時間の節約にもなります。同時に、こうしたトラブルに備え、スマホやサブPCを用意しておく、メール、電話、LINEなど様々な連絡手段で的確に対処するといったリスクヘッジができる人は頼もしく、好印象にもつながります。
《POINT》
WEB会議にトラブルはつきもの。慌てず対処できるよう、入念な準備をしておくこと
☆ ☆ ☆
職場、取引先、親族、近所付き合いなど、様々な人と関わる中で「感じがいい人」は、絶妙なコミュニケーションの術を無意識のうちに、あるいは意識的に身につけています。そんな「感じがいい人」がさりげなくやっている行動や言動の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっとした話し方や言葉遣い、意識の向け方を変えるだけで、相手に与える印象は必ず好転します。「感じがいい人」の行動図鑑』の中で紹介している65のアクションをヒントに仕事も、人間関係も、うまくいく幸せ習慣を手に入れてください。
著/大野萌子
発行/小学館
定価/1430円(税込)
https://www.shogakukan.co.jp/books/09311523
著者/大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。