あなたが「感じがいい」と思うのは、どんな人でしょうか?
いつも率先して元気に挨拶をしてくれる職場の部下。相づちのバリエーションが豊富で、聞き上手な同僚。仕事のプロセスから正当な評価をしてくれる上司は感じがいいと思うのではないでしょうか?
一方で、仕事の指示が曖昧なのに、突然「まだ?」と自分の都合で催促してくる上司や、ネガティブワードや余計なひと言が多い部下、人が話している最中に何かと自分の話をかぶせてくるような同僚は、決して感じはよくないと思います。
こうしたちょっとした場面で始まる「感じがいい・悪い」の印象づけは、ビジネスシーンにおいても大きな影響を及ぼします。組織の中で働いている以上、人との関わりをなくすことはできません。せっかく縁があって知り合ったわけですから、気持ちよく付き合える関係を築き上げたいものです。
本記事では50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』シリーズの著者で産業カウンセラーの大野萌子さんの著書『「感じがいい人」の行動図鑑』の一部を抜粋し、再構成して気持ちよく働くためのヒントをお届けします!
2~3文ごとに送信、長文はPCメールへ。スタンプには文字メッセージを添えて
最近は仕事の連絡にチャットツールを使う場面も増えてきました。これらは、スマホなどですぐに確認できる即時性の高さから、急な連絡やすぐに返事が欲しい時に有効です。とはいえ、ことLINEは、プライベートで利用することが多いツール。ビジネスマナーという意味では曖昧な部分も多いため、特徴をおさえつつ、上手く使いこなして、コミュ力アップにつなげたいものです。
まず、気をつけたいのがメッセージの長文化。スマホ読みがメインのLINEは、短文のコミュニケーションが基本です。ビジネスメール慣れした世代は長々と打ち込みがちですが、2~3文ごとにテンポよく区切って送信するのがベター。長い文章を送る場合は、「詳しくはメールで」と、PCメール連絡に切り替えるのがスマートです。
また、つい使いたくなる絵文字やスタンプもビジネスでは控えめに。実際、若い世代も多くは使っておらず、むしろ多用する人は、オジさんっぽく思われる可能性があります。絵文字の読み取り方も差がありますから、スタンプにひと言を添えるなどの配慮があると喜ばれるでしょう。また、文字の入ったスタンプを使えば誤解も避けられます。ただし、相手が絵文字やスタンプを多用する場合は、合わせて使うのも気遣い。相手に合わせた柔軟な対応ができるといいですね。
ただ、悩ましいのが「終わり時」。これは下の立場からはやめづらいので、上の立場の人が適当なタイミングで切り上げることをおすすめします。
《POINT》
絵文字やスタンプは、少なめが好印象。ただし、相手に合わせる気配りも重要
☆ ☆ ☆
職場、取引先、親族、近所付き合いなど、様々な人と関わる中で「感じがいい人」は、絶妙なコミュニケーションの術を無意識のうちに、あるいは意識的に身につけています。そんな「感じがいい人」がさりげなくやっている行動や言動の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっとした話し方や言葉遣い、意識の向け方を変えるだけで、相手に与える印象は必ず好転します。「感じがいい人」の行動図鑑』の中で紹介している65のアクションをヒントに仕事も、人間関係も、うまくいく幸せ習慣を手に入れてください。
著/大野萌子
発行/小学館
定価/1430円(税込)
著者/大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。