企業が「求めるスキル」とは?
では、そもそも求人票には、どのような単語が多く使われているのか。営業職とITエンジニア職に分けて、それぞれの求人票内の項目「求めるスキル」欄で頻出した単語を「ワードクラウド」で可視化。各職種で求められる条件や傾向を分析した。
なお、求人内で頻出した単語ほど、ワードクラウド内で文字サイズは大きく出現する。
<営業職>
「提案」「顧客」「自動車運転免許」といった営業職ならではと言える単語が多く並ぶ中、「マネジメント」や「管理」が大きく出現しており、多くの営業職求人票で登場したことがわかる。
労働人口の減少を背景に人材の確保が難しい昨今、営業スキルだけではなく人材育成スキルも求められていることが推察できる。
また、求人閲覧企業ランキングでキーワードとしてあげた「SaaS」や、その商材を表す「無形商材」、SaaSに欠かせない職種の「カスタマーサクセス」などの単語も登場した。
ITエンジニア職
「技術」「設計」「運用」といったITエンジニア職ならではと言える単語が多く並ぶ中、「プロジェクト」「コミュニケーション」「マネジメント」のキーワードも大きく出現した。
自分のペースで作業を進められるイメージがありそうなITエンジニア職だが、プロジェクトを導いた経験やマネジメント経験、その経験に付随するコミュニケーション能力が求められている様子が見られる。
特に、昨今需要が高いDX推進を任されるITエンジニアは、開発部署を超え様々な立場や価値観を持つ社内外の関係者と業務を進めていくことが想定されることもあり、より高度な対人スキルが求められると言えそうだ。
また、求人閲覧企業ランキングでキーワードとしてあげた「コンサルティング」も登場した。
対象データ
求人閲覧企業ランキング:
OpenWorkに2022年10月〜2023年3月の期間で掲載された企業の求人票が対象
ワードクラウド:
OpenWorkに2023年3月31日時点での掲載された営業職・ITエンジニア職の求人票内「求めるスキル」項目が対象
構成/清水眞希